恐怖指数急騰後の逆張り:パニック相場で損しない短期リバウンド戦略

投資戦略

相場で一番「損しやすい」のは、価格そのものよりも感情の波に飲まれたときです。恐怖が極端に強まる局面では、ニュースもSNSも板も、すべてが「売れ、逃げろ」という方向に寄ります。そこで慌てて投げると、いわゆる投げ売りの底を掴んでしまいがちです。

この記事は、VIX(米国の恐怖指数)や日経平均VI(日本の恐怖指数)などが1日で+20%以上の急騰を見せた直後に、短期の反発(リバウンド)を狙う「逆張り」の考え方と手順を、初心者にも運用できる形に落とし込みます。ポイントは、ただの“ナンピン”ではなく、パニックの終盤だけを切り取ることです。

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  1. 恐怖指数とは何か:なぜ「急騰の翌日」に歪みが出やすいのか
  2. この戦略が狙う相場:3つの典型パターン
    1. 1)材料は悪いが、織り込みが一気に進んだケース
    2. 2)需給由来の下落(ロスカット・マージンコール)
    3. 3)地政学・災害など“よく分からない恐怖”が先行したケース
  3. エントリー条件:初心者でも迷わない「3点セット」
    1. 条件A:恐怖指数が“急騰”している(定義を固定する)
    2. 条件B:価格側に「売りの勢い鈍化」が出た(5分足で判定)
    3. 条件C:買う対象を“指数寄与度・流動性”で絞る
  4. 実行ルール:エントリー、損切り、利確を「最初に」決める
    1. エントリーの具体例(指数ETF/先物を想定)
    2. 損切りの置き方(必ず数値で)
    3. 利確の置き方(「戻りの目標」を複数持つ)
  5. 回避条件:ここを守れないなら逆張りしない
    1. 1)恐怖指数が急騰した当日に“窓を開けて”下落し、翌日もさらに窓を開けた
    2. 2)主要な悪材料が「これから」出る(イベント待ち)
    3. 3)出来高が増え続けたまま安値更新している
  6. 具体例:日本株の“パニック日”を想定したシナリオ
  7. 対象をどう選ぶか:指数、セクター、大型個別の優先順位
  8. リスク管理:この戦略が破綻する“典型的な負け方”
    1. 負け方1:恐怖指数急騰の「当日」に拾ってしまう
    2. 負け方2:損切りをずらしてナンピン化する
    3. 負け方3:利確が遅れて戻り売りに捕まる
  9. 検証のやり方:初心者向けの簡易バックテスト手順
  10. FX・暗号資産に応用する場合の注意点
    1. FX(例:ドル円)
    2. 暗号資産(例:BTC)
  11. 当日のチェックリスト:判断を自動化する
  12. まとめ:逆張りは“底当て”ではなく“パニック終盤の歪み”を取る

恐怖指数とは何か:なぜ「急騰の翌日」に歪みが出やすいのか

恐怖指数はざっくり言うと「市場参加者がどれだけ恐怖を織り込んでいるか」を、オプション価格から逆算した指標です。代表例がVIXで、S&P500のオプションを基に算出されます。日本にも日経平均VIなど類似指標があります。

恐怖指数が急騰するのは、下落そのもの以上に下落スピードが急だったり、ギャップダウンが起きたり、連鎖的な損切りが発生したときです。多くの参加者は「これ以上落ちるかもしれない」という保険(プットオプションなど)を急いで買うため、保険料が跳ね上がります。これが恐怖指数の急騰として表れます。

ここで重要なのは、恐怖指数の急騰が“恐怖のピーク”を示すことが多い点です。ピークはトレンド転換とイコールではありませんが、短期的には「売りが売りを呼んだ」状態が一巡し、売りの勢いが鈍ることがよく起きます。つまり、翌日〜数日で「戻り」が出やすい地合いになります。

この戦略が狙う相場:3つの典型パターン

恐怖指数急騰後の逆張りが機能しやすいのは、主に次の3パターンです。

1)材料は悪いが、織り込みが一気に進んだケース

例:米国のインフレ指標が想定より強く、金利が急騰して株が急落。内容はネガティブでも、市場は一日で悲観をまとめて織り込んでしまい、翌日は「売り疲れ」からリバウンドすることがあります。

2)需給由来の下落(ロスカット・マージンコール)

「ファンダメンタルの悪化」というより、レバレッジ勢の強制決済、ETFのリバランス、ヘッジファンドのポジション解消など、機械的な売りで下落が加速したパターンです。恐怖指数の急騰はこの局面で起きやすく、いったん強制売りが止まると戻りが出やすいです。

3)地政学・災害など“よく分からない恐怖”が先行したケース

情報が不確実で「最悪を想定した売り」が出たとき、恐怖指数は跳ねやすいです。翌日に情報が整理されると、パニックが薄れて反発しやすい一方、事態が悪化すると続落もあり得ます。したがって、回避条件を明確に持つ必要があります。

エントリー条件:初心者でも迷わない「3点セット」

「恐怖指数が上がったから買う」は危険です。逆張りで最も避けたいのは、下落トレンドの途中で捕まることです。そこで、次の3点セットを同時に満たしたときだけエントリーします。

条件A:恐怖指数が“急騰”している(定義を固定する)

基準例:VIXが前日比+20%以上、または日経平均VIが前日比+20%以上。ここはブレると検証不能になるので、まずは数値で固定してください。トレードの世界では、曖昧さは損失に直結します。

条件B:価格側に「売りの勢い鈍化」が出た(5分足で判定)

具体的には、指数(例:日経平均先物、TOPIX先物、米国指数ETF)で次を確認します。

・寄り付き〜最初の15分で安値更新しない
・直近の急落局面に比べて出来高が減少
・下ヒゲ(安値からの買い戻し)が出る

個別株なら、指数よりも荒れやすいので「最初の5分足で安値更新しない」「歩み値の成行売りが一巡した」など、より短期で見ます。

条件C:買う対象を“指数寄与度・流動性”で絞る

恐怖指数の急騰は市場全体のパニックです。逆張りで狙うなら、値動きが素直でスプレッドが小さい対象が向きます。初心者は、まず次から選ぶのが無難です。

・指数ETF(例:日経225連動、TOPIX連動)
・大型株(売買代金が十分、板が厚い)
・指数寄与度が高いセクター代表(銀行、半導体、商社など)

小型株は反発率が大きい一方で、板が薄く、下げの“続き”に巻き込まれやすいです。最初は避けてください。

実行ルール:エントリー、損切り、利確を「最初に」決める

逆張りは、当たると気持ちいいですが、外すと深手になりやすい手法です。だからこそ、買う前に撤退線を決めるのが必須です。

エントリーの具体例(指数ETF/先物を想定)

・寄り付き後15分のレンジ(高値・安値)を引く
・安値を割らずに反発し、15分レンジの高値を上抜けたら小さく入る(分割)
・その後、VWAP上で推移できるなら追加

「底で当てる」発想は捨ててください。底打ちのサインが出てから入る方が、再現性が高いです。

損切りの置き方(必ず数値で)

例:エントリー時点の直近安値(寄り後の安値)を明確にし、そこを割ったら即撤退。
指数ETFなら、0.7%〜1.2%程度の許容損失に収まる位置に置きます(ボラが高い日は広め)。

ここでのコツは、損切り幅から逆算してロットを決めることです。例えば許容損失が1回あたり資金の0.5%なら、損切り幅1%のときは資金の50%を投入すると0.5%損になります。こういう計算を先に固定すると、感情が入りにくくなります。

利確の置き方(「戻りの目標」を複数持つ)

恐怖指数急騰後の反発は、トレンド転換ではなく「戻り」で終わることも多いです。したがって、利確は段階的にします。

目標1:VWAP到達で半分利確
目標2:前日終値付近でさらに利確
目標3:ギャップを埋める動きが出たら残りを利確

伸びる日だけ取り切れば十分です。逆張りで欲張ると、せっかくの利益を戻しやすいです。

回避条件:ここを守れないなら逆張りしない

この戦略で一番大事なのは「やらない判断」です。次の条件に当てはまるなら、逆張りを見送る方が期待値が高いです。

1)恐怖指数が急騰した当日に“窓を開けて”下落し、翌日もさらに窓を開けた

ギャップダウンの連続は、需給の崩壊が続いているサインです。反発はあっても短く、値幅の割にリスクが大きいです。

2)主要な悪材料が「これから」出る(イベント待ち)

例:FOMC、雇用統計、重要決算、金融当局の会合など。恐怖指数の急騰が“前哨戦”で、本番がこれからなら逆張りは危険です。イベント通過後に、改めて判断してください。

3)出来高が増え続けたまま安値更新している

「売りが止まったかどうか」を見ています。出来高が増え続けて安値更新しているなら、投げが終わっていません。逆張りは早すぎます。

具体例:日本株の“パニック日”を想定したシナリオ

ここでは、想定ケースで頭の中の手順を固めます(銘柄名は出しません)。

・前夜、米国市場が急落し、VIXが前日比+25%
・東京寄り前の先物も大きくGD。寄り後に指数が下げるが、最初の15分で安値更新が止まる
・15分足は長い下ヒゲ。出来高は寄りでピークを付けた後、2本目・3本目で減速

このときの実行:

① 寄り後15分レンジを確定する
② 15分レンジ高値を上抜けた瞬間に、指数ETFを1/2ロットでエントリー
③ 損切りは「寄り後の安値割れ」に置く(例:-1.0%)
④ VWAP到達で半分利確、前日終値付近でさらに利確
⑤ もし途中でVWAP手前で失速し、5分足でVWAP下の陰線が増えるなら、残りも撤退

狙いは「パニックの過剰反応の戻り」だけです。大底や長期上昇は狙いません。

対象をどう選ぶか:指数、セクター、大型個別の優先順位

初心者が最初に迷うのが「何を買うか」です。恐怖指数急騰後の反発は、市場全体の巻き戻しなので、基本は次の順で難易度が上がります。

1)指数ETF(最もシンプル)
値動きの癖が少なく、板も厚い。まずはここでルールを固める。

2)セクターETF/先物連動の代表株
下げの主役になったセクター(例:半導体、金融)ほど、戻りも大きいことがあります。ただしボラも大きいので、指数で慣れてから。

3)大型個別(売買代金上位)
個別材料が混ざるので、指数反発と逆行するリスクがある。初心者は「指数と同方向に動いているか」を最優先で確認する。

リスク管理:この戦略が破綻する“典型的な負け方”

負けパターンを先に知っておくと、避けられます。

負け方1:恐怖指数急騰の「当日」に拾ってしまう

当日は下げの加速が起きやすく、まだ投げが終わっていません。「急騰した“翌日”」を基本にし、当日エントリーは上級者向けにしてください。

負け方2:損切りをずらしてナンピン化する

逆張りとナンピンは紙一重です。損切りラインを超えたら撤退。ここを破ると、戦略ではなく“祈り”になります。

負け方3:利確が遅れて戻り売りに捕まる

反発は永遠に続きません。VWAP、前日終値、ギャップ埋めなど、節目で利確しないと、戻り売りにやられます。

検証のやり方:初心者向けの簡易バックテスト手順

この戦略は、過去検証がしやすいのがメリットです。以下の簡易手順で、自分の感覚に合うかを確認してください。

① 過去2〜5年で「VIX前日比+20%以上」の日付を抽出する(無料データでも可)
② その翌日のS&P500や日経平均の「始値→終値」「安値→終値」「VWAP到達率」を記録する
③ 翌日が上昇した割合、平均上昇幅、最大逆行(ドローダウン)を確認する
④ ルール(15分高値ブレイク、安値割れ損切り、VWAP利確)で疑似売買し、期待値を見る

ここで「勝率」よりも「最大逆行」と「損益比率」を重視してください。逆張りは勝率が高くても、1回の事故で崩れます。事故耐性があるルールだけを残します。

FX・暗号資産に応用する場合の注意点

恐怖指数(VIX)は株式中心の指標ですが、リスクオフ局面ではFXや暗号資産にも波及します。ただし、株ほど綺麗に「翌日に戻る」とは限りません。

FX(例:ドル円)

リスクオフで円高が進んだ後、短期で反発する局面はありますが、背景に金利差や当局発言が絡むとトレンドが継続します。株の恐怖指数だけで判断せず、米金利の動きや重要イベントの有無を併せて確認してください。

暗号資産(例:BTC)

暗号資産は24時間で、清算(ロスカット)が連鎖しやすいです。恐怖指数急騰と同時に暗号が崩れることもありますが、戻りも速い一方で急落の“二段目”も起きます。初心者は、現物の小ロットか、レバレッジを極小にして、損切りを徹底してください。

当日のチェックリスト:判断を自動化する

最後に、迷いを減らすためのチェックリストを文章でまとめます。毎回これを上から順に確認し、途中でNoが出たら見送ってください。

1)恐怖指数は前日比+20%以上か
2)今日は重要イベント(FOMC等)の直前ではないか
3)寄り後、最初の15分で安値更新は止まったか
4)出来高は寄りでピークアウトし、減速しているか
5)エントリーは15分レンジ高値上抜けなど、反発確認後か
6)損切りは数値で決め、ロットは損失許容から逆算したか
7)利確はVWAP・前日終値など複数の節目を用意したか

まとめ:逆張りは“底当て”ではなく“パニック終盤の歪み”を取る

恐怖指数急騰後の逆張りは、上手く使えば「負けを小さく、勝ちを現実的に」積み上げられる戦略です。ただし、成功の鍵は「安く買うこと」ではありません。売りが止まったことを確認し、損切りを最初に決め、戻りの節目で確実に利確することです。

まずは指数ETFなどシンプルな対象で、ルールを固定し、少額で回し、検証と改善を繰り返してください。恐怖のピークはチャンスになり得ますが、ルールのない逆張りはただのギャンブルです。

p-nuts

お金稼ぎの現場で役立つ「投資の地図」を描くブログを運営しているサラリーマン兼業個人投資家の”p-nuts”と申します。株式・FX・暗号資産からデリバティブやオルタナティブ投資まで、複雑な理論をわかりやすく噛み砕き、再現性のある戦略と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ実践できること、そして迷った投資家が次の一歩を踏み出せることを大切にしています。

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