板を食い尽くす連続約定(アルゴ)を検知して追う:歩み値×板読みの高速トレード設計

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この手法が狙う「連続約定の一本槍」

板が薄い銘柄や、材料で注目が集まった直後に起きやすい現象として、「板を食い尽くすように同方向の約定が連続する」局面があります。歩み値がほぼ途切れずに更新され、気配値が階段状に動き、売り(または買い)板が短時間で消耗していく動きです。ここには、人間の裁量では追い切れない速度で発注するアルゴリズム売買(以下、アルゴ)が関与していることが多いです。

本記事のテーマは、この“連続約定”を「ニュース」や「出来高の結果」ではなく、板・歩み値の実況そのものとして検知し、短時間だけ追随して利益機会を取る設計です。初心者が陥りがちな“雰囲気トレード”を避けるため、観測条件・エントリー条件・撤退条件を、できるだけ機械的に定義します。

まず前提:この戦略が機能しやすい相場環境

連続約定はいつでも出るわけではありません。発生頻度が高いのは、(1)寄り付き直後の価格発見、(2)材料・テーマで注目が一点集中した瞬間、(3)指数イベントで裁定フローが一方向に偏った瞬間、(4)板が薄い時間帯(昼休み明け直後、引け前の微妙な時間)です。逆に、だらだらとレンジを作る局面や、板が厚く吸収力が強い局面では、連続約定の勢いが途中で止まりやすく、追随すると往復ビンタになりがちです。

もう一つ重要なのは「手数料とスリッページ」です。連続約定追随は平均保有時間が短く、回転数が増えます。利益の源泉は“わずかな値幅を高い再現性で取る”ことなので、コストの影響が大きいです。銘柄(通貨ペア)選定の段階で、売買手数料、スプレッド、約定力(滑りやすさ)を確認しておきます。

観測の核:歩み値と板で「アルゴっぽさ」を定義する

ここでいう“アルゴっぽさ”は、人格推定ではありません。あくまで市場データの形です。初心者が使いやすい形に落とすため、次の3要素で定義します。

要素A:同方向の成行比率が急上昇している。歩み値が、買い成行(または売り成行)に偏り、同一方向での約定が連続します。体感ではなく、直近数十秒〜数分で「同方向の約定回数が明確に多い」状態です。

要素B:気配値が階段状に動く。たとえば買い主導なら、売り板の最良気配が食われて上にずれ、次の売り板がまた食われる、という反復が短時間で起きます。ローソク足で見れば一本の強い陽線になり、板で見れば“上へ掃除”されるように見えます。

要素C:板の厚みが「吸収」ではなく「消耗」している。買い板が厚く見えても、それが実需の支えか、見せ板や補充の繰り返しかは別問題です。追随で重要なのは、反対サイド(買い追随なら売り板)が補充されずに減ることです。補充される場合は、アルゴ同士の往復になりやすく、値幅が伸びにくいです。

具体的な検知ルール(株式の板・歩み値を想定)

ここからは「見るべき数字」を決めます。推奨は、観測窓を短くしすぎないことです。1〜5秒はノイズが多く、1〜3分は遅すぎることがあります。現実的には“直近60秒”と“直近15秒”の二段階が扱いやすいです。

検知ルール例:直近60秒で買い成行(買い側約定)が総約定回数の70%以上、かつ直近15秒で80%以上。さらに、最良売気配が60秒以内に3回以上切り上がっている(売り板が3段以上食われた)こと。最後に、板の最良売気配から上に2〜3ティック分の合計売り数量が、連続約定の勢いで明確に減少していること。

この3条件が揃ったら、“波”が来ています。ただし、来た波に飛び乗るタイミングは別です。飛び乗りは、たいてい高値掴みになります。次章でエントリー設計に落とします。

エントリー設計:追随なのに「押し目」を作る

連続約定追随の最大の失敗は、勢いを見て成行で飛びつき、1〜2ティックの戻しで損切りになるパターンです。アルゴの連続約定は“押し目が浅い”ですが、“押し目がゼロ”ではありません。むしろ短期勢は利確も早いので、微小な押し目が頻繁に出ます。

エントリーの基本は、直近の最良気配が一段上がった直後に飛びつかず、次の瞬間に出る「小さな戻り」で入ることです。株式なら、最良売気配が食われて気配が上がった後、買い板側に一瞬厚みが戻る(または約定が一拍空く)瞬間があります。その瞬間に、指値を“現行の最良買気配〜1ティック上”に置いて約定を待ちます。成行ではなく、半歩だけ待つのがポイントです。

具体例:ある銘柄が1000円で推移し、連続約定で1001→1002→1003と最良売気配が食われていきました。ここで1003を成行で買うのではなく、1002の買い板に一瞬厚みが戻ったときに1002で指値を置きます。約定しない場合は追いかけません(追いかけると平均単価が悪化します)。約定したら、利益確定と損切りをすぐ置きます。

利確と損切り:時間で切る(値幅よりも重要)

この戦略の本質は、連続約定という“特殊な流れ”が続いている間だけの収益化です。流れが止まったら、粘る理由がありません。従って、利確は値幅だけで決めず、時間条件を必ず併用します。

利確の考え方は二段階です。第一に「連続約定が継続している間に取れるだけ取る」。第二に「継続が怪しくなったら早い段階で降りる」です。実務上は、エントリー直後に+2〜4ティックで半分利確し、残りはトレーリングで追う形が安定しやすいです。ここでのトレーリングは移動平均ではなく、板の段差です。買いなら、最良買気配が切り上がらなくなった(または最良売気配が補充され始めた)ら撤退します。

損切りは“値幅”より“状態変化”で切ります。代表的な撤退サインは、(1)同方向成行比率が急低下、(2)最良気配の切り上げが止まり、逆方向の連続約定が発生、(3)反対側板が急に厚くなって吸収が始まる、の3つです。値幅で言えば、エントリーから−2〜3ティック程度で切ることが多いですが、重要なのは「変な感じがしたら一発で降りる」ではなく、定義した変化が起きたら降りるに変えることです。

時間損切りも効きます。たとえばエントリー後30〜60秒で連続約定が戻らないなら、その波は終わっています。わずかなマイナスでも撤退して、次の波を待つ方が期待値が上がります。

ありがちな罠:見せ板・アイスバーグ・アルゴ同士の殴り合い

連続約定を追うとき、最も危険なのが「板が厚い=安全」という誤解です。板が厚く見えても、キャンセルが速い見せ板だったり、同サイズが一定間隔で補充されるアイスバーグ(分割発注)だったりします。これらは“板の表示”と“実際の吸収”が一致しません。

見せ板に対しては、板の厚みそのものより、約定が伴っているかを重視します。たとえば売り板が厚く出ているのに、買い成行が当たると一瞬で消えるなら、それは抵抗ではなくフェイクです。逆に、厚い板に買い成行が当たり続けても価格が抜けないなら、そこは本物の吸収であり、追随は危険です。

アルゴ同士の殴り合いは、歩み値が細かく交互になりやすいです。買い優勢→売り優勢が短時間で切り替わり、ローソクが上下にヒゲを伸ばします。この状態で追随すると、優位性が消えます。だからこそ、検知条件に「同方向比率」を入れ、一定以上偏っている時間帯だけを触ります。

実戦シナリオ:寄り付き直後のテーマ株でのケース

具体例を一つ作ります。仮に、朝9:00直後にテーマ株が材料で注目され、寄り付きから出来高が急増しました。板は薄く、歩み値は買い成行が連続。最良売気配が次々食われ、1分足は強い陽線。ここで初心者は「今買わないと置いていかれる」と感じます。しかし置いていかれる恐怖は、最悪のエントリーを誘発します。

この場面の手順はこうです。まず、直近60秒と15秒の同方向比率を確認します。次に、最良売気配が階段状に上がっているかを確認します。条件を満たしたら、成行で突っ込まず、次の小さな戻りを待ちます。板が一瞬落ち着いて、買い板に厚みが戻る瞬間、あるいは約定が一拍空く瞬間に、最良買気配〜1ティック上へ指値を置きます。約定したら、すぐに逆指値(または手動の明確な撤退条件)を置き、+2〜4ティックで半分利確。残りは、最良買気配が切り上がる限り保持し、止まったら撤退です。

勝ちパターンは、連続約定が継続して短時間でさらに3〜8ティック伸びるケースです。負けパターンは、補充され始めた売り板に当たり、連続約定が止まって2〜3ティック戻すケース。この負けを小さく固定できれば、勝ちの伸びで期待値が残ります。

実戦シナリオ:指数寄与度の高い大型株(板が厚い場合)

大型株は板が厚く、連続約定が出ても“掃除”の速度が遅いことがあります。その代わり、連続約定が出るときは指数要因や裁定フローが絡み、方向が素直になりやすいです。ここでのポイントは、ティック数ではなく、板の段差(複数段)を観察することです。

大型株では、最良売気配が食われても、すぐ上に厚い売り板が待っています。連続約定が本物なら、その厚い板にも成行が当たり続け、徐々に削れていきます。逆に、厚い板に当たってピタッと止まるなら、そこで波が終わる可能性が高い。つまり「厚い板を削れているか」が判定軸になります。エントリーは、厚い板が削れ始めた初期に限定し、削れないなら見送ります。

FX・暗号資産への応用:板が見えない(見えにくい)場合の代替指標

FX(店頭)や一部の暗号資産取引所では、株式ほど明確な板情報を見られないことがあります。その場合でも、考え方は移植できます。板の代わりに、(1)ティック出来高や約定回数の急増、(2)スプレッドの瞬間的縮小・拡大、(3)短時間での高値更新回数、を使います。

たとえばドル円の急変時、買い(または売り)ティックが連続し、数秒で複数回の高値更新が起きる局面があります。ここでの“板の段差”は、直近高値・直近安値の更新テンポに置き換えます。エントリーは、更新直後ではなく、更新が一拍空いた瞬間の押しで入ります。利確・損切りは株式同様に時間を使い、30〜90秒で流れが戻らなければ撤退します。

暗号資産では、板が薄い時間帯やアルトコインで極端な連続約定が出ますが、同時に滑りやすいです。従って、追随をするなら、銘柄(通貨)を絞り、板の深さ(2〜5段の厚み)と実際の約定の関係を日頃から観察して「滑りやすい時刻・滑りにくい時刻」を把握しておく必要があります。

リスク管理:この戦略で破綻しやすい3つのポイント

第一に、負けを取り返そうとして“波が終わった後”を触ることです。連続約定追随は、条件が揃ったときだけ触るから優位性が出ます。条件が崩れたら、その日はもう出ないこともあります。出ないものを追うと、損失だけが増えます。

第二に、ロット(サイズ)を上げすぎることです。短期追随は、エントリーの精度と撤退の速度で勝負が決まります。サイズが大きいと判断が遅れ、切るべきところで切れません。最初は“何回も試行してデータを取れるサイズ”に抑え、勝ち負けの分布を自分の手で確認してから、段階的に上げます。

第三に、銘柄選定のミスです。出来高が細り、板が歪んでいる銘柄は、連続約定が出ても次の瞬間に真逆へ飛ぶことがあります。短期勢の遊び場になり、ランダム性が上がります。初心者は、まず“参加者が多い銘柄”の中で連続約定を観察し、パターンの理解を優先した方が安全です。

検証と改善:初心者が「再現性」を作るための記録方法

この戦略は感覚でやると再現しません。必ずログを残します。難しい統計は不要ですが、最低限、(1)エントリー時刻、(2)検知条件(比率、更新回数など)、(3)エントリー方法(指値か成行か)、(4)撤退理由(条件崩れ、時間切れ、利確)、(5)結果(ティック数、秒数)を記録します。

記録を続けると、「自分は押し目を待てていない」「撤退が遅い」「特定の時間帯だけ勝てる」など、改善点が可視化されます。特に撤退理由を文章で残すと、同じミスを潰しやすくなります。勝ちトレードだけ見ても成長しません。負けのパターンを分類し、“触らない条件”を増やす方が、短期戦略は強くなります。

実装のコツ:見る画面を減らす(情報過多を避ける)

歩み値、板、チャート、ニュース、SNSを同時に見始めると、判断が遅れます。連続約定追随に必要なのは、(1)歩み値の偏り、(2)最良気配の段差、(3)反対板の消耗の3点です。最初はチャートすら“確認程度”で良いです。ローソク足で美しい形を探し始めた瞬間、エントリーが遅れます。

画面配置の例としては、中央に板、右に歩み値、左に1分足(補助で5分足)程度に絞る。アラートは、価格ではなく“出来高や約定回数”で鳴る設定が可能なら有効です。価格アラートは、波が終わった後に鳴りやすいからです。

まとめ:追随の本質は「流れに参加し、流れが止まったら降りる」

連続約定を追う戦略は、派手に見えますが、やることは地味です。検知条件を決め、押し目で入り、短時間で利確し、条件が崩れたら躊躇なく撤退する。これを淡々と繰り返すことで、結果として“アルゴの波”の一部を自分の収益に変換します。

最後に強調します。連続約定は毎日出るわけではありません。出ない日は触らない。出た日でも、条件を満たす一瞬だけ触る。この「待つ力」が、短期トレードの収益性を決めます。まずは小さく、記録を取り、条件を少しずつ研ぎ澄ましてください。

注文方法の選択:指値・成行・IOCの使い分け

連続約定局面では「約定できること」自体が価値になりますが、成行を多用すると平均単価が悪化します。そこで注文の役割を分けます。エントリーは基本的に指値で、約定しなければ見送る。これは“最悪値で買わない(売らない)”ためです。一方で、撤退は成行寄りにします。条件が崩れた瞬間に、数ティックの差は誤差であり、優先すべきは時間です。

板が極端に薄いときは、指値が刺さらず置いていかれます。その場合にだけ、IOC(即時約定)や成行に近い指値を検討します。たとえば最良売気配を買うのではなく、その1ティック上に指値を置き、滑りを抑えつつ“今の流れ”に参加します。ただし、この手法は約定が速くなる反面、天井付近で刺さることも増えます。初心者は、まず通常の指値で試行し、置いていかれた回数と、刺さって助かった回数を記録してから調整した方が安全です。

板読みの定量化:初心者向けの「簡易スコア」

板読みを言語化できないと、再現性は作れません。そこで、難しい指標ではなく、0〜3点の簡易スコアにして判断を助けます。買い追随の例で書きます。

スコア1(偏り):直近60秒の買い約定比率が70%以上なら1点、80%以上なら2点。スコア2(段差):最良売気配の切り上げが60秒以内に3回以上なら1点、5回以上なら2点。スコア3(消耗):最良売気配から上2段の売り数量が明確に減少しているなら1点、補充が少なく減り続けるなら2点。合計が4点以上のときだけエントリー対象、というようにルール化します。

このスコアの利点は、勝てる条件を探すというより、触ってはいけない局面を弾けることです。短期では“取る”より“失点しない”方が成績が安定します。

失敗例の分解:なぜ負けたかを3種類に分類する

連続約定追随の負けは、だいたい3種類に収束します。分類できれば、改善が速いです。

タイプA:遅いエントリー。勢いが最大化した瞬間に飛びつき、次の小さな利確で押されて損切り。対策は「押し目指値」と「約定しなければ見送る」を徹底することです。

タイプB:撤退の遅れ。条件が崩れているのに“戻るはず”と粘り、連続約定の反転に巻き込まれる。対策は、撤退条件を“値幅”から“状態変化”に戻し、時間損切りを必ず入れることです。

タイプC:銘柄ミス。板が歪みすぎ、連続約定が出ても次の瞬間に反対方向へ飛ぶ銘柄を触っている。対策は、最初のうちは流動性のある銘柄に限定し、板が薄い銘柄は“観察だけ”にすることです。

最終チェック:エントリー前の3秒ルール

短期で怖いのは、焦りでルールが崩れることです。そこで、エントリー前に“3秒だけ”確認するチェックを作ります。チェック項目は、(1)直近15秒でも同方向偏りが続いているか、(2)反対板は補充されずに削れているか、(3)自分の指値は追いかけになっていないか、の3つです。3秒で答えられないなら、見送ります。

この3秒ルールは、結果としてトレード回数を減らします。しかし減った回数は、たいてい“質の悪い回数”です。短期の成績は、回数より質で決まります。

応用:ストップ高付近・急騰急落局面での注意点

連続約定が最も派手に見えるのは、ストップ高付近や急騰急落局面です。ただしここは、利益も出やすい一方で、最も危険です。理由はシンプルで、ルールが市場側で急に変わるからです。たとえば特買い・特売り、値幅制限、寄らず、取引停止など、通常の板読みが通用しないイベントが混ざります。

この領域で追随するなら、「寄っていること」「通常の気配更新であること」を前提条件にします。寄っていない(特買いで張り付く)なら、連続約定ではなく“約定しない時間”が続きます。約定しない時間に賭けるのは別戦略です。寄った直後も同様で、最初の数十秒はノイズが大きいため、検知窓を60秒ではなく30秒に短縮して様子を見るなど、状況に合わせて保守的にします。

p-nuts

お金稼ぎの現場で役立つ「投資の地図」を描くブログを運営しているサラリーマン兼業個人投資家の”p-nuts”と申します。株式・FX・暗号資産からデリバティブやオルタナティブ投資まで、複雑な理論をわかりやすく噛み砕き、再現性のある戦略と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ実践できること、そして迷った投資家が次の一歩を踏み出せることを大切にしています。

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