暴落時にやるべきこと・やってはいけないこと:個人投資家の生存戦略

投資戦略
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  1. 結論:暴落は「価格の問題」ではなく「行動の問題」です
  2. まず定義:暴落とは何か(下落率より、生活への侵食度で定義する)
    1. ① 価格の暴落(マーケットの下落)
    2. ② 心理の暴落(判断の質の低下)
    3. ③ 生活の暴落(キャッシュフローの危機)
  3. 暴落で負ける典型パターン(避けるだけで勝率が上がる)
    1. パターン1:生活防衛資金が薄く、下落局面で投資資産を崩す
    2. パターン2:下落の最中に、ルールなしで「追加投資」して弾切れになる
    3. パターン3:レバレッジ・信用取引・借入で「回復を待てない構造」を作る
    4. パターン4:情報の摂取が過剰で、判断が日替わりになる
  4. 暴落前にやること:勝敗は「事前設計」でほぼ決まる
    1. 1) 生活防衛資金を「固定費×月数」で明文化する
    2. 2) 資産配分(株・債券・現金)の「上限下限」を作る
    3. 3) 積立は「停止条件」を先に決める(ほとんどの人は停止しない方が良い)
    4. 4) 追加投資の弾を「分割」して設計する
    5. 5) ルールを紙に書いて、相場アプリから離す
  5. 暴落中にやること:最優先は「生存」と「継続」
    1. ステップ1:家計キャッシュフローの点検(投資より先)
    2. ステップ2:ポートフォリオの「下落耐性」を数値化する
    3. ステップ3:売買の回数を減らす(週1回の点検で十分)
    4. ステップ4:積立は原則継続、例外は家計危機
    5. ステップ5:リバランスは「比率」で行い、感情で行わない
  6. 「底を当てる」より強い戦略:分割と継続で勝つ
    1. ドルコスト平均法の効き方を、暴落局面で理解する
  7. 具体例:暴落時の3つの行動シナリオ(あなたのタイプ別)
    1. ケースA:積立中心・余裕資金が少ない(最も多いタイプ)
    2. ケースB:生活防衛資金が厚く、追加投資余力がある
    3. ケースC:配当目的の高配当株・高配当ETF中心
  8. 暴落後にやること:回復局面で「取り返そう」としない
    1. 1) まずはルール通りに配分へ戻す
    2. 2) 暴落時の行動ログを残し、次回の改善点にする
  9. チェックリスト:暴落時に迷わないための最小セット

結論:暴落は「価格の問題」ではなく「行動の問題」です

暴落局面で資産形成に差が出る理由は、銘柄選びよりも行動の品質にあります。暴落は誰にも止められませんが、あなたの行動(売る・買う・放置する・積立を止める・借金をする)はコントロールできます。

このページでは、暴落を「怖いイベント」ではなく「プロセス」として扱い、やるべき手順を具体化します。読者が迷わないように、暴落前・暴落中・回復局面で意思決定を分解していきます。

まず定義:暴落とは何か(下落率より、生活への侵食度で定義する)

一般に暴落は株価指数の大幅下落として語られます。しかし個人投資家にとって本質は、数字の下落幅ではありません。あなたの生活やメンタルに「侵食」してくる度合いが暴落の正体です。

ここでは暴落を次の3層で捉えます。

① 価格の暴落(マーケットの下落)

ポートフォリオが短期間で大きく下がり、含み損が増える状態です。ニュースやSNSが連日悲観で満ち、相場を見ないと落ち着かない、あるいは見たくない心理が発生します。

② 心理の暴落(判断の質の低下)

人は強い不確実性の中で、合理性よりも即時の安心を選びがちです。「いったん売って安心したい」「もう損したくない」「取り返したい」といった衝動が、判断の質を下げます。

③ 生活の暴落(キャッシュフローの危機)

ここが最も危険です。投資資金のはずが生活費に転用される、または生活防衛資金が薄いせいで投資資産を損切りして現金化する必要が生じる。これが暴落で資産形成が失敗する最大のパターンです。

暴落で負ける典型パターン(避けるだけで勝率が上がる)

暴落で「負ける」行動は、だいたい型が決まっています。逆に言えば、型を避ければ致命傷を減らせます。

パターン1:生活防衛資金が薄く、下落局面で投資資産を崩す

投資の原資が生活に侵食されると、最悪のタイミングで売らされます。暴落は「売らされた人」から資産を吸い上げる構造です。投資が上手い下手より、キャッシュの設計ミスが原因になります。

例えば月の固定費が25万円なのに、現金が50万円しかない状態で株式比率が高いとします。相場が下がって仕事も不安定になった瞬間、心理は「売って現金にしよう」へ傾きます。結果として、回復局面で株数が減っているため、同じ相場でも資産が戻りません。

パターン2:下落の最中に、ルールなしで「追加投資」して弾切れになる

暴落時の買い増しは有効ですが、弾(現金)の管理がないと危険です。序盤で全力買い→さらに下げて追加できない→恐怖に負けて売る、という往復ビンタが発生します。

具体例:毎月10万円積立の人が、暴落初動で50万円を一括投入。さらに下落が続き、次のチャンスで追加できず、含み損を抱えたまま「もう無理」と損切り。ルールがない買い増しは、期待ではなく不安で動くため、再現性がありません。

パターン3:レバレッジ・信用取引・借入で「回復を待てない構造」を作る

暴落で最も強い武器は「時間」です。ところがレバレッジは時間を奪います。追証やロスカットは、あなたの都合ではなく市場の都合で起きます。長期投資のつもりでも、強制的に短期勝負になります。

暴落で勝つ人は、回復を待てる人です。待てない構造(借入、短期資金、生活資金の投資流用)を作ると、暴落のたびに撤退します。

パターン4:情報の摂取が過剰で、判断が日替わりになる

暴落局面は情報が多すぎます。悲観記事、煽り動画、SNSの断言、専門家の意見の対立。情報を増やすほど不安が増え、判断が日替わりになります。結果として売買回数が増え、手数料や税コスト、そして「自滅」が増えます。

暴落前にやること:勝敗は「事前設計」でほぼ決まる

暴落時に冷静になろうとしても無理です。冷静さは「気合」ではなく「設計」で作ります。暴落前に以下を決めておくと、暴落中の意思決定が半自動化します。

1) 生活防衛資金を「固定費×月数」で明文化する

目安は人によって変わりますが、意思決定としては固定費ベースが重要です。固定費が小さければ必要キャッシュは小さく、大きければ大きい。ここを曖昧にすると、暴落時に「現金が足りない気がする」という不安が暴走します。

例:固定費25万円なら、まずは6か月=150万円を現金(普通預金・MRFなど流動性の高いもの)で確保する。12か月にするとより安全だが、その分投資速度は落ちる。どちらが良いかは家庭の安定度(収入の変動、扶養、ローン)で決めます。

2) 資産配分(株・債券・現金)の「上限下限」を作る

暴落の恐怖は、下落そのものより「どこまで下がるかわからない」ことから来ます。対策は、配分に上下限を作り、逸脱したら機械的に戻す(リバランス)です。

例:株式70%、債券20%、現金10%を基本とし、株式が60%を割ったら買い増し、80%を超えたら利益確定(あるいは新規投資停止)というルールを置く。ルールがあると、暴落時の買い増しが「衝動」ではなく「手順」になります。

3) 積立は「停止条件」を先に決める(ほとんどの人は停止しない方が良い)

積立投資の強みは、価格が下がる局面で多くの口数を買えることです。したがって停止は原則不利です。ただし、例外は存在します。停止条件を先に決めないと、恐怖で止めます。

停止の正当な理由は、ほぼ「生活の危機」だけです。例えば失業、収入の急減、想定外の大型支出など。逆に「相場が怖い」「もっと下がる気がする」は停止理由になりません。停止の判断は相場ではなく家計のキャッシュフローで行います。

4) 追加投資の弾を「分割」して設計する

暴落時の買い増しは、ルール化すれば味方になります。ポイントは一括ではなく段階投入です。

例として、追加投資用に60万円を確保できるなら、20万円×3回に分ける。発動条件は「株式比率が下限割れ」「指数が直近高値から一定割合下落」「VIXなどの恐怖指標が急騰」など、あなたが観測できる条件にする。重要なのは、条件を1つに絞りすぎず、しかし増やしすぎないことです(2〜3個で十分)。

5) ルールを紙に書いて、相場アプリから離す

暴落時の最大の敵は「衝動」です。衝動はスマホに住んでいます。ルールを紙に書く(メモアプリでも良いが、通知が来ない環境が望ましい)ことで、情報と行動を切り離します。

暴落中にやること:最優先は「生存」と「継続」

暴落中の目的は、儲けることではありません。退場しないことです。退場しなければ、回復局面で自然に結果がついてきます。

ステップ1:家計キャッシュフローの点検(投資より先)

まず口座残高を見ます。生活防衛資金が十分なら、相場は放置して良い。足りないなら、支出削減や収入補完を優先し、投資判断は後回しにする。暴落で資産形成が壊れるのは、投資判断のミスよりも家計の崩壊です。

ステップ2:ポートフォリオの「下落耐性」を数値化する

下落耐性は「どれだけ下がっても眠れるか」を数字にします。方法は簡単で、想定最大下落(例:株式-50%)を当てはめ、総資産がいくら減るかを計算します。

例えば総資産1000万円、株式700万円なら、株式が半分になると株式部分は350万円減り、総資産は650万円になります。この数字に耐えられないなら、暴落中に売る可能性が高い=配分が高すぎます。暴落中の最適行動は、配分の再設計です。

ステップ3:売買の回数を減らす(週1回の点検で十分)

暴落中に毎日見ると、毎日反応したくなります。週1回に制限し、「ルールに該当したら実行、該当しなければ何もしない」に寄せます。何もしない能力は、長期投資の必須スキルです。

ステップ4:積立は原則継続、例外は家計危機

積立を止めると、最も口数が増える局面を逃します。怖くて止めたくなるほど下がっている時期こそ、積立の構造的優位が働きます。例外は、先に決めた停止条件(家計危機)に合致する場合のみです。

ステップ5:リバランスは「比率」で行い、感情で行わない

暴落中のリバランスは、理屈としては「下がった資産を買い、上がった資産を売る」ですが、実務では感情が邪魔します。そこで、比率だけを見る。

例:株式の下限60%を割ったら、債券や現金から株式へ戻す。逆に株式が急回復して上限80%を超えたら、次の下落に備えて現金や債券へ戻す。重要なのは、ニュースの理由ではなく、比率の逸脱のみで行うことです。

「底を当てる」より強い戦略:分割と継続で勝つ

暴落の底は誰にもわかりません。底を当てようとすると、売りも買いも遅れます。代わりに、あなたができるのは「分割して継続する」ことです。

ドルコスト平均法の効き方を、暴落局面で理解する

ドルコスト平均法は、価格が下がるほど同じ金額で多くの口数を買えます。暴落時に積立を継続すると、平均取得単価が下がり、回復時に利益が出やすくなります。ここで重要なのは「暴落=失敗」ではないという認識です。長期の積立にとって、暴落はむしろ平均単価を下げるチャンスになります。

具体例:暴落時の3つの行動シナリオ(あなたのタイプ別)

同じ暴落でも、最適行動は資金状況と性格で変わります。ここでは典型的な3タイプを例に、どう動くかを具体化します。

ケースA:積立中心・余裕資金が少ない(最も多いタイプ)

このタイプは「追加投資で勝とう」とすると失敗しがちです。弾が少ないため、序盤で使い切り、恐怖で損切りしやすい。やるべきは、積立の継続と生活防衛資金の厚みの確認です。

具体手順:①家計点検→②積立継続→③追加投資はしない(または少額)→④相場チェックを週1に制限。これだけで、暴落で退場する確率が大きく下がります。

ケースB:生活防衛資金が厚く、追加投資余力がある

このタイプは分割ルールを作れば強いです。例えば追加投資90万円を30万円×3に分け、株式比率の下限割れで1回目、さらに下落で2回目、恐怖が極端に高い局面で3回目、といった段階投入が可能です。

注意点は「追加投資がうまくいかなくても積立は継続する」こと。追加投資は上振れを狙うスパイスであり、主食は積立です。

ケースC:配当目的の高配当株・高配当ETF中心

配当目的の人は、暴落時に「配当が減るのでは」という不安が出ます。ここで大切なのは、配当は企業のキャッシュフローと配当方針に依存し、株価とは別軸だという点です。

具体手順:①配当の源泉(利益・CF・配当性向)を確認→②減配耐性のあるセクター・分散を点検→③再投資設定が機能しているか確認。暴落時は利回りが上がるため、再投資の効きが強くなります。

暴落後にやること:回復局面で「取り返そう」としない

暴落が一段落すると、人は反動でリスクを取り過ぎます。「あの時売らなければ…」「取り返したい」という感情が、回復局面の失敗を生みます。

1) まずはルール通りに配分へ戻す

回復で株式比率が上がりすぎたら、機械的にリバランスする。反対にまだ下限なら、積立継続。感情で追いかけ買いしない。

2) 暴落時の行動ログを残し、次回の改善点にする

暴落は繰り返します。次回のために、何が怖かったか、何を見て不安になったか、どんなルールが不足していたかをメモします。投資は経験を積むほど強くなりますが、経験を言語化しないと同じ失敗をします。

チェックリスト:暴落時に迷わないための最小セット

最後に、迷ったときに立ち返る最低限のチェックポイントをまとめます。

① 生活防衛資金は固定費×月数で足りているか。② 売買はルールに該当したか。③ 積立停止は家計危機か、それとも恐怖か。④ 追加投資は分割ルールか、それとも衝動か。⑤ 相場を見る頻度は増えていないか。

暴落は恐ろしいですが、設計と手順があれば「破滅イベント」ではありません。退場せず、継続できる構造を作ること。それが個人投資家にとって最も再現性の高い生存戦略です。

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