積立投資は「毎月いくら入れるか」だけでは決まりません。いつまで積み立てるか、どの資産に、どんな値動きを前提に、いくら取り崩すかまでを一つの設計図に落とし込むと、ムダな不安が減ります。その設計図を作る道具が、つみたてシミュレーションです。
ここで言うシミュレーションは「未来を当てる」ためではありません。目的は2つです。①計画の穴(入金が足りない、リスクを取り過ぎ、手数料負け、インフレ負け)を早めに見つける。②暴落時にパニック売りしないための“事前合意”を作る。つまり、継続のための意思決定ツールです。
- つみたてシミュレーションで何が分かるのか
- まず押さえるべき「3つのシミュレーション」
- 前提の置き方:数字を適当に置くと全部崩れる
- 具体例:月3万円・20年の積立を「現実的に」評価する
- あなた専用のシミュレーターを作る手順(Excel/スプレッドシート)
- よくある失敗パターンと、数字での潰し方
- シミュレーションの精度を上げる“現実パラメータ”
- 意思決定のチェックリスト:数字が出たら次に何を決めるか
- まとめ:シミュレーションは“未来予想”ではなく“継続の設計”
- NISA・iDeCo・課税口座でシミュレーションの作り方が変わるポイント
- 「積立が続く人」のシミュレーションは、数字より運用ルールが上手い
- よくある質問(初心者がつまずくポイントを先回り)
- 目標別テンプレ:あなたのゴールから逆算する3モデル
- 最後に:あなたが今日作るべき“最低限の1枚”
つみたてシミュレーションで何が分かるのか
積立の成果は、単純に「年利×年数」ではありません。大事なのは、次の4つの変数です。
- 入金設計:毎月・ボーナス月・臨時増額、いつまで入れるか
- リターンの分布:平均だけでなくブレ(上下の幅)
- コストと税:信託報酬、売買コスト、課税口座なら税金
- 出口(取り崩し):取り崩し率、期間、暴落時のルール
シミュレーションを作ると、例えば以下が「数字」で見えます。
・月3万円を20年積み立てたとき、平均シナリオはどうでも、悪い年が続いた場合の最終額がどの程度まで下がり得るのか。
・信託報酬0.1%と0.6%の差が、20年後に「何十万円〜何百万円」になり得るのか。
・老後に月いくら取り崩すと、資産が何年で尽きる可能性があるのか。
まず押さえるべき「3つのシミュレーション」
1)積立額の到達シミュレーション(最も基本)
最初にやるべきは、最終目標から逆算する到達シミュレーションです。目標が「老後資金2,000万円」なら、入金と期間で足りるかを確認します。ここでのポイントは、利回りを盛り過ぎないことです。
計算は複雑に見えて、基本は「積立の将来価値」です。毎月同額を積み立てる場合、概算は次の考え方でできます。
将来価値 ≒ 毎月積立額 ×(積立回数)+運用益
運用益は利回りに依存しますが、初心者はまず「ゼロ利回り」でも到達できるかをチェックしてください。ゼロ利回りで足りない場合、利回り頼みの計画になり、相場が悪い時期にメンタルが崩れやすくなります。
2)リスク(下振れ)シミュレーション(暴落耐性を作る)
次に重要なのが下振れの確認です。平均利回りだけで計画すると、暴落局面で「思ったより増えていない」→「やめる」という最悪の行動が起きます。下振れを見るには、次の2段階が現実的です。
段階A:固定利回りの複数ケース
年率+6%(強気)、+3%(中立)、0%(弱気)、-2%(厳しめ)などを並べ、最終額と途中経過を比較します。ここでの狙いは、“期待”ではなく“耐えられる現実”を把握することです。
段階B:年ごとにリターンがブレるケース
実際の市場は毎年ブレます。平均が同じでも、順番が変わるだけで結果が変わります(特に取り崩し期)。この現象は「シーケンス・リスク」と呼ばれます。後述する簡易モンテカルロで、順番の違いを再現できます。
3)出口(取り崩し)シミュレーション(老後の難所)
積立期は「入金」が強い味方ですが、取り崩し期は逆に、暴落が直撃すると資産が早く減りやすくなります。ここも平均利回りだけで見ないことが重要です。
最低限、次の2つを比較してください。
・定額取り崩し:毎月一定額を引き出す(生活費向け)
・定率取り崩し:資産の一定割合を引き出す(資産寿命を伸ばしやすい)
おすすめは、生活費の一部を「定額」、残りを「定率」に分けるハイブリッドです。相場が悪い年は定率部分が自然に減り、資産の延命に効きます。
前提の置き方:数字を適当に置くと全部崩れる
期待リターンは「資産配分」から作る
よくある失敗は、「全世界株だから年7%」のように雑に置くことです。リターンは商品名ではなく中身の資産配分で決まります。例えば、株式100%と株式70%+債券30%では、期待リターンもブレも変わります。
初心者向けの実務的な置き方は次の通りです。
・株式100%:年率+4%〜+6%(中立)
・株式70%+債券30%:年率+3%〜+5%(中立)
・株式50%+債券50%:年率+2%〜+4%(中立)
重要なのは、複数ケースで比較することです。ひとつの数字に依存しない設計が、結果として継続率を上げます。
ブレ(ボラティリティ)を入れると「現実の怖さ」が見える
利回りが同じでも、値動きが大きい資産は途中で含み損が深くなります。積立は安いときに多く買える一方で、心が折れやすい。だから、あなたの性格に合うブレの大きさを見つけるのが重要です。
株式は年によって大きく上下し、債券は比較的ブレが小さい傾向があります。シミュレーションでは、株式100%の“下振れ”を見て耐えられないなら、資産配分を落とす判断が合理的です。これはリターンを捨てるのではなく、継続できるリスク量に最適化する行為です。
手数料は「確実に負ける要素」なので最優先で管理する
リターンは不確実ですが、手数料はほぼ確実に差が出ます。信託報酬が年0.5%高いだけでも、長期では効きます。しかも複利で効くのは“運用益”だけでなく“コスト”も同じです。
シミュレーションに入れるべきコストは次の3つです。
①信託報酬(年率)
②売買コスト(ETFなら売買手数料・スプレッド、投信なら間接コスト)
③税金(課税口座の場合。NISAやiDeCoは扱いが異なる)
特に投信の信託報酬は、同じ指数に連動する商品でも差があります。長期では「コストの低い優等生」を選び、迷う時間を削る方が期待値が上がります。
インフレを入れないと「名目で増えた気になる」
最終額が2,000万円でも、物価が上がっていれば購買力は下がります。これを無視すると、計画が過大評価になります。インフレを入れる簡易法は2つです。
方法A:実質利回りで計算する
名目利回り5%、インフレ2%なら、実質利回りはおおむね3%として計算します(概算)。
方法B:将来の生活費をインフレで増やす
いま月20万円の生活費が、インフレ2%で20年後にいくらか。これを取り崩しシミュレーションに反映します。
具体例:月3万円・20年の積立を「現実的に」評価する
例として、月3万円を20年積み立てるケースを考えます。元本だけなら3万円×12×20=720万円です。ここに運用益が乗りますが、問題は「途中でどんな局面が起きるか」です。
ケース設計(4シナリオ)
・強気:年率+6%(手数料控除後の概算)
・中立:年率+4%
・弱気:年率+2%
・厳しめ:年率0%
この4つで最終額を見比べると、“入金が主役”なのか、“運用益が主役”なのかが分かります。積立初期はほぼ入金が主役、後半は運用益が主役になりやすい。ここを理解していると、後半に入ったときに「利回りが少し違うだけで最終額が大きく変わる」現象を冷静に受け止められます。
途中の暴落(例えば-30%)を入れると判断が変わる
さらに現実的にするなら、積立中に一度大きな下落を入れます。例えば、10年目に-30%下落して翌年以降に回復する、という仮定です。
積立の良いところは、暴落で“安く買える”ことですが、実際は暴落時に積立額を維持できない人が多い。だから、シミュレーションでは次の質問を自分に投げます。
・評価額が一気に-30%になっても、積立額を維持できるか。
・むしろ増額したいのか、怖くて減額しそうか。
・その行動は家計に無理がないか。
この問いへの回答が、資産配分や積立額の妥当性を決めます。つまり、シミュレーションは性格診断でもあるわけです。
あなた専用のシミュレーターを作る手順(Excel/スプレッドシート)
ステップ1:入力項目を固定する(迷いを減らす)
まず入力するセルを固定します。おすすめは以下です。
・開始年月、終了年月(または年数)
・毎月積立額、ボーナス月増額(任意)
・期待リターン(年率)、手数料(年率)
・インフレ率(任意)
・取り崩し開始年齢、取り崩し額(定額)または取り崩し率(定率)
ここまで決めたら、以降はパラメータだけ変えて比較します。比較できないシミュレーターは、ただの計算機で終わります。
ステップ2:月次の複利を実装する
年率を月率に変換して月次で回します。概算なら「月率=年率÷12」でも良いですが、丁寧にやるなら「(1+年率)^(1/12)-1」です。手数料も同様に月次化して差し引きます。
月末残高の基本形は次です。
残高(当月)= 残高(前月)×(1+月次リターン-月次コスト) + 当月入金
これで「固定利回りの到達シミュレーション」が完成します。
ステップ3:下振れを入れる(簡易モンテカルロ)
次に、年ごとのブレを入れます。Excelでも簡易的にできます。
・年率リターンの平均(例:4%)とブレ(例:年15%)を置く
・RANDBETWEENやNORMINV等で年次リターンを乱数生成
・年次リターンを12カ月に均して月次に反映する(粗いが実用)
・これを100回〜1,000回繰り返し、最終額の分布を見る
見るべきは「平均」よりも、下位10%(悪い方)です。下位10%でも許容できる設計なら、暴落に強い計画です。
ステップ4:取り崩しを入れて資産寿命を見る
積立が終わったら、入金をゼロにして、逆に取り崩し(マイナス入金)を設定します。取り崩しは次の形で実装できます。
・定額:当月入金を「-取り崩し額」にする
・定率:当月入金を「-(前月末残高×取り崩し率/12)」にする
取り崩し期のシミュレーションは、開始直後の暴落に弱いので、積立期以上にモンテカルロの価値があります。
よくある失敗パターンと、数字での潰し方
失敗1:利回りを高く置いて、入金が足りない
「年7%で回るなら月2万円でいける」といった設計は、相場が数年停滞するとすぐ崩れます。対策はシンプルで、ゼロ利回りでもある程度形になる入金に寄せることです。利回りは“上振れ”として扱うと、精神的に強いです。
失敗2:コストを軽視して“確実な負け”を積む
同じ指数に連動する商品で、信託報酬が高い方を選ぶ合理性は薄いです。シミュレーションに信託報酬を入れ、差を金額で見える化すると迷いが消えます。コストは毎年確実に引かれます。ここは感情ではなく数字で決める領域です。
失敗3:暴落時に積立を止める(最大の損失)
積立は「安いときに買う」仕組みですが、暴落時に止めたら“安いときに買う権利”を捨てます。シミュレーションで、暴落時の評価額の落ち込みを事前に見て、自分が耐えられる下落幅を把握してください。耐えられないなら、資産配分を落とす方が合理的です。
失敗4:出口設計がなく、取り崩しで詰む
積立期の成功体験のまま「老後も年4%で回る」と置くと危険です。取り崩し期はシーケンス・リスクが直撃します。対策は、①生活防衛資金(短期資金)を別枠で確保、②取り崩しを定額+定率で分ける、③暴落年は取り崩しを少し絞るルールを決める、の3点です。
シミュレーションの精度を上げる“現実パラメータ”
生活防衛資金と分ける(投資を継続するための土台)
シミュレーションは投資口座だけで完結させない方がうまくいきます。生活費の数カ月〜1年分など、あなたが安心できる現金(または短期資産)を先に確保し、その上で積立額を決める。これが暴落時の継続率を上げます。
収入変動・教育費などの“イベント”を入れる
現実には、転職・育休・家購入・教育費などで入金が変わります。シミュレーションでも、例えば「3年目から積立を2万円に落とす」「10年目に臨時出費で一時停止」などを入れてみてください。ここで致命傷になるなら、積立額の設定が攻め過ぎです。
リバランスを入れる(資産配分を守る仕組み)
株と債券を組み合わせる場合、相場で比率が崩れます。年1回などのルールで比率を戻すリバランスは、リスク管理の要です。シミュレーションに厳密に入れなくても、少なくとも「比率が崩れたら戻す」運用方針を決めておくと、過度なリスクを抱えにくくなります。
意思決定のチェックリスト:数字が出たら次に何を決めるか
シミュレーションを回したら、次の順で意思決定します。
①下位10%の結果でも、計画が破綻しないか(生活が回るか)
②暴落時の最大含み損が、感情的に耐えられる範囲か
③手数料を下げる余地はないか(同一指数で低コストへ)
④出口設計(取り崩し)を置いたとき、資産寿命に余裕があるか
⑤インフレを考慮した生活費で見ても、ギャップがないか
この5つを通った計画は、派手さはなくても強いです。積立は一発逆転ではなく、継続が勝ち筋です。だからこそ、シミュレーションで「続けられる構造」に寄せる価値があります。
まとめ:シミュレーションは“未来予想”ではなく“継続の設計”
つみたてシミュレーションの本質は、未来を当てることではありません。あなたの家計・性格・目標に対して、無理のない入金と耐えられるリスク、そして出口までのルールを事前に決めることです。数字で見える化すると、暴落のニュースにも振り回されにくくなります。
今日やるべき最初の一歩は、難しいモンテカルロではなく、「ゼロ利回りでも積立でどこまで届くか」を出すことです。そこから、利回り・コスト・インフレ・出口を一つずつ現実に寄せていけば、あなた専用の計画になります。
NISA・iDeCo・課税口座でシミュレーションの作り方が変わるポイント
NISAは「非課税メリット」を過大評価しない
NISAは運用益が非課税になるため、シミュレーション上は有利に見えます。ただし、ここでやりがちなミスは「非課税だからリスクを上げても平気」と考えることです。非課税はあくまで“税金が引かれない”だけで、価格変動リスクは変わりません。シミュレーションでは、税率を0%にする一方で、下振れの幅はそのままにしてください。
また、積立枠・成長枠をどう配分するかも重要です。積立枠は継続性重視、成長枠は「ボーナス投入」や「一括投入」を使いがちなので、シミュレーションでは入金パターンを分けて比較すると判断が締まります。
iDeCoは「拠出・受取のタイミング」をセットで見る
iDeCoは拠出時に所得控除があるため、実質的な“追加リターン”を得られる構造です。ただし、受取時の課税(退職所得控除や公的年金等控除の枠との兼ね合い)で手取りが変わります。厳密な税計算までやらなくても、シミュレーションでは次の2点を入れるだけで実務的になります。
①拠出時:節税分を「積立に回す」ケースと「生活に使う」ケースを分ける
②受取時:一時金/年金の受け取り方を想定し、取り崩し設計に反映する
節税分を積立に回せる人は、同じ拠出額でも到達が早くなります。逆に生活に吸収されるなら、効果は薄まります。自分の家計行動を前提に置くことが重要です。
課税口座は「税引後」で見る(見た目の数字に騙されない)
課税口座では売却益や分配金に課税されます。ここでのコツは、細かい税計算に溺れないことです。実務上は、運用益に対して税率をざっくり反映し、“税引後の資産増加”で比較するだけでも意思決定の質は上がります。特に出口(取り崩し)では、売却時に税金が発生すると手取りが減りやすいので、取り崩し額を“手取りベース”で設計すると現実的です。
「積立が続く人」のシミュレーションは、数字より運用ルールが上手い
ルール1:積立額は「固定費化」して触らない
積立が続かない最大の理由は、相場を見て積立額をいじってしまうことです。積立額は家計の固定費として扱い、原則変更しない。変更するとしても「昇給したら+5,000円」「固定費が下がったら+1万円」のように、相場ではなく家計イベントでルール化します。シミュレーションも同じで、相場を当てるより、家計に沿った入金ルールを作った方が結果が安定します。
ルール2:暴落時の行動を“先に”決める
「下がったら買い増しする」と口では言えても、実際に-30%の画面を見ると手が止まります。だから、行動を先に決めます。例えば、次のような形です。
・評価額が-20%なら積立は維持(絶対停止しない)
・-30%なら増額は“家計が黒字の範囲で”最大+20%まで
・-40%なら、増額ではなく「生活防衛資金の厚み」を再確認し、精神的に耐えられる範囲だけ維持
重要なのは、増額を義務にしないことです。増額できない自分を責めると、次に“全部やめる”につながります。維持できれば勝ちです。
ルール3:年1回だけ見直す(毎日見ると壊れる)
積立は高頻度で見直すほど成績が良くなるわけではありません。むしろ、感情が介入して売買が増え、コストとミスが増えます。シミュレーションの結果を活かすなら、見直し頻度を年1回に固定し、確認する項目も決めてしまうのが合理的です。
よくある質問(初心者がつまずくポイントを先回り)
Q:シミュレーションの利回りは何%にすればいい?
A:ひとつに決めないのが正解です。中立(例:+4%)に加え、弱気(例:+2%や0%)を必ず置いてください。下振れケースでも破綻しない設計に寄せると、結果として継続しやすくなります。
Q:一括投資と積立、どちらが有利?
A:期待値だけで言えば一括が有利になりやすい一方、心理コストが大きいです。重要なのは「続く方」です。シミュレーションでは、一括ケースと積立ケースを並べ、最大ドローダウン(最大の含み損)を比較してください。含み損に耐えられないなら、理屈で一括を選ぶと高確率で途中離脱します。
Q:暴落をシミュレーションに入れても意味ある?
A:あります。暴落を入れる目的は、最終額を当てるためではなく、“その画面に耐えられるか”を事前に確認するためです。耐えられないなら、資産配分や積立額を調整するべきサインです。
目標別テンプレ:あなたのゴールから逆算する3モデル
モデルA:まずは「教育費・住宅」など10年以内の目標がある人
10年以内に使うお金は、株式100%で攻めるとタイミングが悪い年に大きく減り、計画が壊れます。シミュレーションでは、目標金額に対して「元本+低リスク運用」でどこまで近づけるかを先に確認し、リスク資産は“上振れ枠”として小さく持つ方が安定します。具体的には、目標の半分以上を現金・短期債などで確保し、残りを株式・バランス型で積み立てるイメージです。
モデルB:老後資金が主目的で、20年以上の時間がある人
時間がある場合、積立の主戦場は「長期の複利」ですが、途中の暴落が避けられません。シミュレーションでは、株式比率を高めたケースと、株式+債券のケースを並べ、最大含み損と回復までの年数を比較してください。回復期間が長いほど心理的負荷が高いので、あなたが耐えられる範囲に比率を合わせるのが正解です。
モデルC:FIREやサイドFIREを狙い、取り崩しが早い人
取り崩しが早い場合、資産形成より「資産寿命」が重要です。シミュレーションでは、取り崩し開始直後に暴落が来る最悪ケースを必ず入れます。その上で、生活費のうち固定費部分は債券・現金などで数年分確保し、変動費部分をリスク資産から取り崩す設計にすると、資産が尽きる確率を下げられます。
最後に:あなたが今日作るべき“最低限の1枚”
ここまで読んで「難しそう」と感じたなら、最初は1枚で十分です。スプレッドシートに、①毎月積立額、②年数、③利回り(0%、2%、4%の3列)だけを置き、最終残高を出してください。これで“利回り頼み度”が見えます。次に手数料とインフレを入れる。最後に取り崩しを入れる。順番を守ると挫折しません。


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