ゴールデンクロス/デッドクロスを「だまし込み」で利益に変える実戦設計

取引手法
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【DMM FX】入金

なぜ「クロスだけ」だと負けやすいのか

ゴールデンクロス(短期移動平均が長期移動平均を上抜く)/デッドクロス(下抜く)は、テクニカルの入口として最も有名なシグナルです。しかし、クロスが出た瞬間に飛び乗ると、初心者ほど負けやすい。理由はシンプルで、クロスは「結果」であり、初動ではなく遅行だからです。

移動平均線(MA)は過去の価格を平均化したものなので、相場がすでに動いたあとに交差します。特にレンジ相場(ボックス)では、上に行ったと思えばすぐ戻り、下に抜けたと思えばすぐ戻る——つまりクロスが頻発し、売買が往復ビンタになります。

ここで発想を変えます。クロスを「売買ボタン」ではなく、相場の状態を分類するためのスイッチとして使います。売買はその後に別条件で行う。この考え方が、クロス系の手法を“使えるもの”に変えます。

クロスを「環境認識」に格下げする:本記事の基本方針

本記事の設計は以下です。

  • クロス:相場が「上向き」「下向き」「中立」に移行した可能性を示すラベル
  • エントリー:価格が参加者の注目水準(直近高値・安値、押し安値、出来高帯)を突破したとき
  • 損切り:論理が壊れた地点(押し安値割れ、直近安値割れ)に置く
  • 利確:固定利確よりも、部分利確+トレーリングで伸ばす

つまり、クロスは「トレンドの疑い」を与えるだけ。実際のトリガーは価格の構造(高値・安値の切り上げ/切り下げ)で取ります。これが、だましに強い。

まずは基礎:移動平均線の選び方(超重要)

初心者が最初に迷うのが「何日線を使うか」です。ここで変な最適化をすると破綻します。結論は、市場参加者がよく見ている期間を使うこと。理由は、指標はそれ自体が魔法ではなく、参加者が見ているから効くためです。

定番は以下です。

  • 短期:5日または10日
  • 中期:20日または25日
  • 長期:50日または75日、株なら200日(米国)

日本株の日足で最初に組むなら、短期=10日、長期=50日が無難です。FXや暗号資産でも同様ですが、24時間市場は値動きが速いので、短期=20、長期=100など少し伸ばしてノイズを減らすのも手です。

「だまし込み」設計:クロス後に“入らない”条件を決める

勝てない原因の大半は、入るべきでない局面で入っていることです。クロス後に次のフィルターをかけるだけで、トレード数は減りますが成績が安定します。

フィルター1:長期MAの傾き(Slope)を必須条件にする

クロスが出ても、長期MAが横ばいならレンジの可能性が高い。したがって、長期MAが上向き(または下向き)であることを条件にします。目視でも良いですが、定量化するなら「長期MAがn本前より上(下)」という条件で表現できます。

フィルター2:ボラティリティ不足(レンジ)を避ける

レンジでのクロスはノイズです。避け方は簡単で、ATR(平均真の値幅)が一定以上、または「ボリンジャーバンドの幅が広がっている」などを使います。ATRが分からなければ、直近20本の値幅(高値−安値)が過去より明らかに広がっているかを確認するだけでも十分です。

フィルター3:出来高(株)/取引高(暗号資産)の増加を確認する

上方向に抜けるなら買いが必要です。クロス後にブレイクするなら、出来高が伴っているかを見る。出来高が細る上昇はだましになりやすい。FXは出来高が見えにくいので、代わりに“その時間帯の流動性”(欧州・NY)を重視します。

エントリーの型:クロス後の「高値更新」だけを狙う

ここからが実戦です。ゴールデンクロスが出たら、次の2段階で入ります。

ステップ1:構造確認(高値・安値)

ゴールデンクロス後に、押し安値が切り上がり、直近高値を更新する形になっているか。これがトレンドの最低条件です。クロスが出ても高値更新できないなら、買い圧力が弱いので見送ります。

ステップ2:ブレイクアウトで入る(終値基準)

「ヒゲで抜けた」だけはだましが多いので、基本は終値で直近高値を上抜けを待ちます。例えば、直近20本の高値を終値で超えたら翌日に入る。これで、無駄な往復が減ります。

具体例(株・日足のイメージ)

ある銘柄が下落後に底打ちし、10日線が50日線を上抜き(ゴールデンクロス)。ただし、その直後はまだレンジ。ここで買わない。数日後、押し目を作り、押し安値が切り上がったうえで、直近のレンジ上限(過去20本高値)を終値で突破。ここで初めて買う。

この順番が重要です。クロスは“背景”。勝負は“突破”。

損切りの型:損切り幅ではなく「論理」で切る

初心者がよくやるのが「○%で損切り」ですが、これは相場の変動に合いません。損切りは思惑が崩れた場所に置くべきです。

  • ブレイクで買ったなら、押し安値の下に置く
  • より保守的にするなら、ブレイクした水平線(レジスタンス→サポート)を終値で割れたら撤退

この位置はチャート構造に基づくので再現性が出ます。さらに、資金管理として「1回の損失を口座資金の0.5%〜1%」に固定すれば、損切り幅が広い銘柄は自然にロットが小さくなり、破滅しません。

利確の型:部分利確+トレーリングで“伸びる波”だけ取る

クロス系は遅行なので、トレンドが伸びたときに大きく取れないと期待値が出ません。おすすめは次の形です。

  • 最初の利確:リスクリワード1:1付近で半分利確(精神安定)
  • 残り:トレーリングで伸ばす(20日線割れ、または直近安値割れで手仕舞い)

これで、だましでは小さく負け、トレンドが本物なら大きく勝つ構造ができます。

デッドクロスの使い方:売りシグナルではなく「弱気相場のルール切替」

初心者はデッドクロスで即売り、または即空売りを考えがちですが、これも危険です。下落局面は急反発(ショートカバー)も多く、売りは難易度が上がるからです。

おすすめは、デッドクロスを「買い戦略の停止」に使うこと。つまり、

  • デッドクロス後は押し目買いをやめ、戻り売り(または様子見)へ
  • 保有中なら、利確・撤退の基準を厳しくする(例えば20日線割れで手仕舞い)

空売りをする場合は、デッドクロス“だけ”ではなく、戻りが止まる場所(前回安値、出来高帯)からの反落をトリガーにします。

「だまし」を逆に利用する:フェイクブレイク→再ブレイク戦略

ここがオリジナリティ部分です。クロス周りはだましが多い。なら、だましを利用して“良い位置”で入ります。

アイデア:一度だまされてからの再上抜けは強い

典型パターンはこうです。

  1. ゴールデンクロスが出る
  2. レンジ上限を少し超えるが、終値で維持できず戻る(だまし)
  3. 失望売りで押し目を作るが、押し安値は割れない
  4. 再度レンジ上限を終値で上抜け

この2回目の上抜けは、1回目に飛び乗った参加者が損切りで投げたあとで、売り圧が軽くなっていることが多い。さらに、上抜けを見送っていた参加者が“今度こそ”で入ってくる。結果として伸びやすい。

具体的な条件(初心者でも運用できる形)

  • ゴールデンクロス後、過去20本高値を一度上抜く(ヒゲでも可)
  • ただし終値で維持できず、翌日以降にレンジ内へ回帰
  • その後の押し目で、直近の押し安値を割らない
  • 再び、過去20本高値を終値で上抜いたらエントリー

損切りは「押し安値割れ」。利確は前述の部分利確+トレーリング。これで“だまし”を踏み台にできます。

時間軸を2つ使う:日足で方向、4時間足でタイミング

初心者が急にマルチタイムフレームをやると混乱しますが、ルールを固定すれば武器になります。例:

  • 日足:10日線と50日線の位置関係で「買い優位/売り優位」を決める
  • 4時間足:直近高値更新でエントリー、押し安値割れで損切り

これにより、日足の大きな流れに逆らわず、より早いタイミングで入れるので、損切り幅が縮まり期待値が上がります。

チェックリスト:実際に発注する前の10秒確認

最後に、発注前のチェックリストです。これだけ守れば、クロス系の「負けパターン」をかなり避けられます。

  • 長期MAは明確に傾いているか(横ばいなら見送り)
  • レンジではないか(値幅が縮んでいないか)
  • ゴールデンクロス後に高値更新しているか(構造)
  • 終値で抜けているか(ヒゲだけなら保留)
  • 損切り位置は「論理が壊れる場所」か
  • 損失は資金の1%以内に収まるロットか

まとめ:クロスは入口、勝負は“構造+フィルター+資金管理”

ゴールデンクロス/デッドクロスは、単体だと遅行でだましが多い。しかし、環境認識として使い、エントリーは高値更新(ブレイク)で取り、損切りは論理で置き、利確は伸ばす設計にすると、初学者でも十分に戦えます。

最初は「勝とう」とするより、負け方を固定することに集中してください。だましで小さく負け、トレンドで大きく勝つ。この非対称性が、クロス系を利益戦略に変えます。

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