レイヤー2の預かり資産(TVL)で読む暗号資産バブルと本格普及の見分け方

暗号資産
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【DMM FX】入金
  1. 結論:レイヤー2の「預かり資産(TVL)」は“普及の体温計”だが、読み方を間違えると危険
  2. そもそもレイヤー2とは何か:L1の“混雑税”を下げるインフラ
  3. TVL(預かり資産)を“投資指標”として使う価値:なぜ価格より先に動くことがあるのか
  4. TVLの定義を正確に押さえる:あなたが見ているTVLはどのTVLか
    1. 1) ブリッジTVL(L2に“持ち込まれた”資産)
    2. 2) DeFi TVL(プロトコルに“ロックされた”資産)
    3. 3) ネイティブ指標(アクティブユーザー、取引回数、手数料、収益)
  5. オリジナリティのある読み方:TVLを「密度」で評価する
    1. 密度指標A:TVL ÷ 日次アクティブユーザー(DAU)
    2. 密度指標B:TVL ÷ 日次取引件数(Transactions)
    3. 密度指標C:TVLに占めるステーブル比率
  6. TVLが伸びる“良い増え方”と“危ない増え方”
    1. 良い増え方:ユーザー・取引・手数料がセットで増える
    2. 危ない増え方:インセンティブでTVLだけ急増し、その後“崖”になる
  7. 具体例で理解する:エアドロップ相場とTVLの関係
  8. 投資に直結するチェックポイント:TVLを見るときに必ず確認する10項目
    1. 1. TVLの増加が“単発”か“継続”か
    2. 2. TVLの内訳(ETH・ステーブル・その他)
    3. 3. ブリッジの集中度
    4. 4. 取引件数とユニークアドレス
    5. 5. 手数料(ガス)と混雑
    6. 6. 主要アプリのシェア
    7. 7. “実需系”アプリの有無
    8. 8. 出金(アンブリッジ)コストと時間
    9. 9. 供給側(シーケンサー等)の中央集権リスク
    10. 10. 開発者とエコシステムの増加
  9. 失敗パターン:TVLだけ見て買ってしまうと起きること
  10. 勝ちパターン:TVLを“資金循環”として捉えるトレード設計
    1. 初動を捉える:TVL上昇の前に出やすいサイン
    2. 終盤を避ける:TVLが“高止まり”しても危ない局面
  11. ポートフォリオに落とし込む:L2関連の投資対象とリスク管理
    1. 1) L2のネイティブトークン(またはガバナンストークン)
    2. 2) L2上の主要プロトコル(DEX/レンディング/デリバ)トークン
    3. 3) ステーブル/リキッドステーキングなど“基礎資産”
    4. 4) 取引所銘柄・インフラ株(間接投資)
  12. 初心者でもできる「週1チェック」ルーティン:10分で見る順番
  13. 最後に:TVLは“数字”ではなく“行動”の集計だと理解すると強い

結論:レイヤー2の「預かり資産(TVL)」は“普及の体温計”だが、読み方を間違えると危険

レイヤー2(L2)の預かり資産(TVL: Total Value Locked、正確にはL2上にロック・預託されている資産価値の合計)は、「そのL2がどれだけ使われているか」をざっくり測る温度計です。TVLが伸びる局面は資金が集まりやすく、関連トークンやエコシステム銘柄が上がりやすい。ここまでは有名です。

しかしTVLは“増えて見える”トリックが多い指標でもあります。ブリッジ資産の偏在、インセンティブ(利回り)目当ての短期資金、同一資産の循環、ステーブル中心の見かけ増、そして大口の一撃入金。TVLの数字だけで「普及だ」と決め打ちすると、天井掴みや流動性蒸発に巻き込まれます。

この記事では、初心者でも実践できるように、TVLを「普及度」「資金循環」「リスク」の3軸で分解し、具体的な見分け方とチェックリストまで落とし込みます。結論はシンプルで、TVLの伸びが“利用の伸び”を伴っているか、そしてその資金が“逃げやすい構造”になっていないかを見抜けるかが勝負です。

そもそもレイヤー2とは何か:L1の“混雑税”を下げるインフラ

イーサリアムなどのL1はセキュリティが強い一方で、混雑すると手数料(ガス代)が上がり、取引が遅くなります。この“混雑税”はユーザー体験を悪化させ、普及の天井になります。L2は、取引の多くをL2側でまとめ、結果だけをL1に送ることで、手数料を下げつつ(理屈上は)L1の安全性に寄り添う仕組みです。

代表例として、オプティミスティック・ロールアップ(Arbitrum/Optimism/Baseなど)と、ZKロールアップ(zkSync/Starknetなど)がよく語られます。投資家として重要なのは技術の細部ではなく、手数料低下→ユーザー増→アプリ増→資産流入(TVL増)という成長の連鎖が起きているかどうかです。

TVL(預かり資産)を“投資指標”として使う価値:なぜ価格より先に動くことがあるのか

暗号資産は「期待」で動きますが、その期待が実体を伴うとき、オンチェーン指標が先に変化することがあります。TVLはその代表で、次のような先行性が生まれます。

(1)資金が先に入り、ニュースが後追いになる:新しいL2でエアドロップ期待や新規プロトコルの高利回りが出ると、先に資金が集まります。価格は後追いで跳ねるケースがあります。

(2)アプリの成功がL2全体の評価に波及する:特定のDEXやレンディングが伸びると、L2のTVLが増え、取引量・手数料収入・トークン需要が連鎖します。エコシステム相場になりやすい。

(3)“逃げ足”も同様に先行する:逆に、TVLが先に崩れる局面は要注意です。価格は遅れて下落することがある。TVLは恐怖の早期警報にもなります。

TVLの定義を正確に押さえる:あなたが見ているTVLはどのTVLか

TVLという言葉は便利ですが、実務上は3種類が混ざります。ここを曖昧にすると判断を誤ります。

1) ブリッジTVL(L2に“持ち込まれた”資産)

L1からL2へブリッジされたETHやステーブルなどの総量。L2の基礎体力に近い一方、大口が一回入れるだけで急増しやすい。

2) DeFi TVL(プロトコルに“ロックされた”資産)

DEX、レンディング、リキッドステーキング、パーペチュアルなどに預けられた資産。利用と利回りの影響を強く受けます。インセンティブで水増しされやすい側面もあります。

3) ネイティブ指標(アクティブユーザー、取引回数、手数料、収益)

本当の普及はここに出ます。TVLが増えても、ユーザー・取引・手数料が増えないなら“倉庫に置かれただけ”の可能性があります。

オリジナリティのある読み方:TVLを「密度」で評価する

数字の大きさより重要なのは“密度”です。私はL2の普及度を見るとき、TVLを以下のような密度指標で捉えます。

密度指標A:TVL ÷ 日次アクティブユーザー(DAU)

1ユーザーあたりどれだけ資産が載っているか。極端に高いと「大口だけが置いている」可能性が高い。極端に低いと「小口ユーザーはいるが資金が薄い」状態。理想は、ユーザー増とともに緩やかに上がる(プロダクトが成熟し、資産を本格的に置き始める)形です。

密度指標B:TVL ÷ 日次取引件数(Transactions)

取引が増えないのにTVLだけ増える場合、利回り狙いの短期資金や、ブリッジ後に動かない資金が増えている。逆に、取引が増えてTVLが横ばいなら「使われているが、まだ資産が載り切っていない」初期段階の可能性があります。

密度指標C:TVLに占めるステーブル比率

ステーブル比率が高いL2は「DeFiの決済・担保基盤」としては強い一方、リスクオフ時に資金が逃げやすい。ステーブルが多い=安全ではありません。償還不安や規制ニュースで一気に抜けることもあります。

TVLが伸びる“良い増え方”と“危ない増え方”

良い増え方:ユーザー・取引・手数料がセットで増える

普及の本筋は、アプリの利用が増え、それに伴って資産が常駐することです。目安としては、TVLだけでなく、取引件数、ユニークアドレス、手数料総額、プロトコル収益(アプリ側のフィー)が同時に伸びる状態。これは実需が乗り始めたサインです。

危ない増え方:インセンティブでTVLだけ急増し、その後“崖”になる

高いAPRやポイント施策で資金が集まると、TVLは見栄え良く伸びます。ただしインセンティブが弱まった瞬間に資金が抜け、DEXの板が薄くなり、スリッページが悪化し、ユーザーがさらに離脱する負の連鎖が起きます。ここでトークン価格も崩れます。

見抜き方はシンプルで、TVLの増加ペースに対して、取引件数と手数料が追いついているかです。追いつかないなら“倉庫”の可能性が高い。

具体例で理解する:エアドロップ相場とTVLの関係

暗号資産では、エアドロップ(将来の配布)期待がTVLを動かします。たとえば「ブリッジして数週間置く」「特定のDEXで取引する」「レンディングで借りる」などの条件が噂されると、資金は条件達成のために動きます。

ここで重要なのは、エアドロップ由来のTVLは“投機的需要”であり、配布後に抜けやすい点です。一方で、配布をきっかけにユーザーが定着し、アプリが改善され、さらに企業提携や法定通貨オンランプが整備されると、投機が実需に変わることもあります。つまり、エアドロップは悪ではなく、その後に残る“常駐資金”があるかがポイントです。

投資に直結するチェックポイント:TVLを見るときに必ず確認する10項目

ここからは実践です。TVLの推移を見たら、次の10項目をセットで確認してください。初心者でも、この順番で見れば「数字に騙される」確率が下がります。

1. TVLの増加が“単発”か“継続”か

単発の急増は大口入金の可能性が高い。週次・月次で階段状に増えるかが重要です。

2. TVLの内訳(ETH・ステーブル・その他)

資産構成が変わるとリスク特性が変わります。ETH中心は価格変動リスク、ステーブル中心は規制・償還リスク、アルト中心は流動性リスクが強い。

3. ブリッジの集中度

特定ブリッジや特定の預託先に偏っていないか。偏るとハックや停止で一撃死します。

4. 取引件数とユニークアドレス

TVLの伸びが利用の伸びを伴っているか。ここが伴わないなら“置いているだけ”。

5. 手数料(ガス)と混雑

混雑がないのに手数料が上がる場合、設計やMEVの問題が疑われます。逆に手数料が安定して低いならUX面で強い。

6. 主要アプリのシェア

TVLの大半が1つのプロトコルに依存していると、そのプロトコル事故で終わります。分散している方が健全です。

7. “実需系”アプリの有無

単なるDeFiだけでなく、ゲーム、ソーシャル、決済、企業利用など、外部からユーザーが入ってくる導線があるか。

8. 出金(アンブリッジ)コストと時間

出金が難しいL2は、平時はTVLが落ちにくいが、有事にパニックが起きると悪化します。資金が“閉じ込められているだけ”の可能性もあります。

9. 供給側(シーケンサー等)の中央集権リスク

停止・検閲・アップグレード権限など、運営依存が強いと、規制や障害で機能不全になります。投資は「技術」より「運営リスク」にやられがちです。

10. 開発者とエコシステムの増加

TVLは資金の現在地、開発者は未来の現在地です。開発者が増えるL2は、次のアプリが生まれやすい。

失敗パターン:TVLだけ見て買ってしまうと起きること

初心者がやりがちな失敗は「TVLランキング上位=安全・強い」と思い込み、関連トークンやエコシステム銘柄を高値で掴むことです。よくある事故を具体化します。

事故1:インセンティブ終了でTVLが急減→流動性が薄くなり価格急落。特にDEXやレンディングの報酬が減る局面は注意です。

事故2:ブリッジ/プロトコルのハック。TVLが多い=狙われる。防御が弱いと一発で吹きます。

事故3:手数料やUXが悪化し、ユーザーが別L2へ移動。L2は乗り換えコストが低く、競争が激しい。覇権が固定されない。

事故4:規制・取引所対応の差で資金が動く。特定ステーブルやブリッジが規制対象になると、TVLが落ちる速度は想像以上です。

勝ちパターン:TVLを“資金循環”として捉えるトレード設計

ここからが儲けるためのヒントです。TVLは「流入・常駐・流出」の循環です。勝ちやすいのは、循環の“初動”と“終盤”を見分けることです。

初動を捉える:TVL上昇の前に出やすいサイン

TVLが本格的に増える前に、①取引件数が増え始める、②新規アドレスが増える、③主要アプリのボリュームが伸びる、④ブリッジの入金件数が増える、といった兆候が出ます。価格より先にデータが動くことがあるので、ここを早めに拾うと優位性が出ます。

終盤を避ける:TVLが“高止まり”しても危ない局面

TVLが高水準でも、ユーザーや取引が減り、手数料総額が落ち、SNS上では「ポイント稼ぎ」「利回りだけ」の話題が中心になると、資金の質が悪化しています。次の下落はTVLの急減ではなく、流動性の薄さとして先に表面化します。板が薄いと下がるときは一瞬です。

ポートフォリオに落とし込む:L2関連の投資対象とリスク管理

L2テーマで投資対象は大きく4つに分かれます。それぞれリスク特性が違うので、混ぜて考えると事故ります。

1) L2のネイティブトークン(またはガバナンストークン)

期待で上がりやすい反面、供給増やインセンティブ設計で下がりやすい。TVLが増えてもトークン価値に直結しない設計もあります。トークノミクスの確認は必須です。

2) L2上の主要プロトコル(DEX/レンディング/デリバ)トークン

“L2の勝ち”がそのまま恩恵になる場合もありますが、プロトコル間競争も激しい。TVLが分散しているか、手数料収益があるかが重要。

3) ステーブル/リキッドステーキングなど“基礎資産”

利回り狙いで使われることが多く、急な資金移動が起きやすい。償還リスクやカウンターパーティーリスクに注意。

4) 取引所銘柄・インフラ株(間接投資)

暗号資産市場全体の地合いに連動しやすく、L2単体のTVLとはズレることがある。逆に、規制や決算で動くためヘッジにもなり得ます。

初心者でもできる「週1チェック」ルーティン:10分で見る順番

実際にどう運用するか。私は次の順番を推奨します。時間がない人でも週1回10分で回せます。

①注目L2のTVLの週次変化(急増・急減の有無)→②TVL内訳(ステーブル比率の変化)→③取引件数とユニークアドレス(利用が伴うか)→④主要プロトコルのTVL集中度(事故リスク)→⑤出金条件やブリッジのニュース(ハック・停止・規制)→⑥価格(最後に見る。先に見ない)。

価格を先に見ると、感情が入ります。データ→ニュース→価格の順に見ると、判断が安定します。

最後に:TVLは“数字”ではなく“行動”の集計だと理解すると強い

TVLは、誰かが資金を動かした結果です。つまり行動の集計です。数字そのものより、「なぜ動いたか」「どれだけ残るか」「どれだけ逃げやすいか」を考えると、TVLは強力な武器になります。

やることは3つだけです。(1)TVL単体で判断しない(2)利用指標とセットで密度を見る(3)逃げ足(ブリッジ・流動性・集中度)を点検する。この3点を守れば、L2のテーマ投資は“雰囲気相場”から“データ相場”に変わります。

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