板が食われる瞬間を読む:MSCI除外発表後に引け成行売りを狙う

株式投資

この記事では、板(気配)と歩み値(約定履歴)を使って『アルゴが板を食い尽くす連続約定』を検知し、短期で追随するための具体手順を体系化します。銘柄選定、監視指標、エントリー条件、利確・損切り、そして“やってはいけないケース”まで、初心者が再現できる形に落とし込みます。対象は日本株を主軸にしつつ、発想はFX・暗号資産にも転用できます。

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このテーマが効く理由:『板が食われる』は“需給ショック”の可視化

短期の値動きは、結局のところ“その価格帯で買う(売る)人がどれだけいるか”で決まります。板は、今この瞬間に市場参加者が提示している指値の集合で、歩み値は実際に約定した売買の記録です。アルゴが板を食い尽くす局面では、特定方向に成行(または攻めの指値)が連発し、複数ティックを一気に貫通します。この『連続約定』は、ニュースやSNSよりも早く、需給の変化を数字として見せてくれます。

ポイントは、単に“勢いがあるから買う”ではなく、板と歩み値から『勢いの正体(誰が、どの程度のサイズで、どれだけ継続しているか)』を分解し、勝てる局面だけに絞ることです。

前提知識:板・歩み値・出来高の最低限

まず用語を揃えます。ここが曖昧だと、同じ画面を見ていても判断がブレます。

板(気配):買い板(Bid)と売り板(Ask)に並ぶ数量と価格。厚い板は“そこに注文が集まっている”ことを示しますが、必ずしも本物とは限りません。

歩み値:時間順の約定。価格、約定数量、売買方向(成行買い/成行売り、あるいはアップティック/ダウンティック)を確認します。

出来高:一定時間にどれだけ取引されたか。板が薄い銘柄で出来高が急増すると、価格は飛びやすくなります。

この戦略は『板が食われる=提示されていた売り(買い)が次々に約定して消える』ことを確認し、“食い尽くす力がまだ残っている間”だけ追随します。

狙うのは2種類:トレンド加速型とショートカバー型

連続約定が発生する背景は大きく2種類あります。

1) トレンド加速型:材料・需給・指数要因などで買い(または売り)が継続し、押し目が浅く上(下)へ運ばれる。

2) ショートカバー型:空売りや逆張り勢の損切りが連鎖し、板が薄い価格帯を踏み抜いて一気に走る。

見分け方は『時間帯と板の形』です。寄り直後や後場寄り、材料直後はトレンド加速になりやすい。一方、前日高値・節目・VWAP付近で“売りが枯れた”後の上抜けはショートカバーが混ざりやすい。狙い方(利確幅・損切り幅)が変わるので、最初に分類しておくのが重要です。

銘柄選定:『飛びやすい』の条件を満たすものだけ

この手法は万能ではありません。向く銘柄には条件があります。銘柄選定が8割です。

・出来高がある:板が厚すぎても薄すぎてもダメです。厚すぎると食い尽くすのに時間がかかり、薄すぎるとスプレッドが広く滑りやすい。

・値幅が出ている:当日すでにボラがある(平均値幅より動いている)銘柄が望ましい。動いていない銘柄で連続約定が出ても“単発”で終わりがちです。

・監視人数が多い:テーマ株、指数寄与度上位、話題銘柄など。参加者が少ないと、アルゴが止まった瞬間に逃げ場が消えます。

初心者が避けるべきは、出来高が細い小型でスプレッドが広い銘柄です。『板が食われたように見える』だけで、実際は2〜3回の約定で一気に飛ぶ(そして逆回転する)ことが多く、再現性が落ちます。

監視セット:5分足+板+歩み値+VWAPを同時に見る

画面はシンプルで良いです。必要なのは次の4つだけです。

・5分足:短期の構造(押し目の形、戻りの形)を判断するため。

・板:今どこが薄いか、どこに厚い注文があるかを確認。

・歩み値:連続約定の有無、約定サイズ、速度(間隔)を見る。

・VWAP:当日の平均コストの目安。追随の“やり過ぎ”を抑える安全装置になります。

補助として、出来高(当日累計と直近5分)と、前日高値/安値、当日高値/安値、節目(ラウンドナンバー)を表示しておきます。ただし指標を増やしすぎると、判断が遅れます。

『連続約定』の定義:初心者向けに条件を固定する

連続約定と言っても、感覚でやるとブレます。最初は定義を固定します。

買い方向の連続約定(例):

・歩み値でアップティック(または成行買い優勢)が10回以上連続

・その間に1ティック以上、できれば2〜3ティック進む

・直近30秒〜1分の約定回数が平常時より明らかに増加

売り方向も同様に、ダウンティック(または成行売り優勢)の連続を見ます。

重要なのは『回数』より『速度』です。同じ10回でも、5分かけて10回なら加速ではありません。“短い時間に固まって起きる”ことが、アルゴや損切り連鎖のサインです。

エントリーの型:3パターンだけ覚える

初心者が扱いやすいエントリーは3つに絞れます。どれも“板が食われた事実”を確認してから入ります。

A. ブレイク追随型:

前日高値、当日高値、レンジ上限などの節目で売り板が連続で消える(食われる)→ その節目を上抜けた直後に追随。

条件:節目の直上に厚い売り板が残っていない、もしくは残っていても瞬時に削られている。

B. 押し目再加速型:

一度走った後、浅い押し(5分足で下ヒゲ〜小陰線)を作り、再び歩み値が連続約定になった瞬間に入る。

条件:押しで出来高が減り、戻しで出来高が増える(押しは弱く、再上昇は強い)。

C. 踏み抜け型(薄い板ゾーン):

板の上に“薄い価格帯(スカスカ帯)”があり、そこに連続約定が突入した瞬間に入る。

条件:上が薄いだけでなく、直前で売りが枯れている(売りの連続約定が止まり、買い優勢に転じた)。

どの型でも、入る前に『直近の歩み値が止まっていない』ことを確認します。連続約定が止まった後に飛び乗ると、最も高値掴みになりやすいからです。

利確と損切り:『板が戻る』を合図に機械的に処理する

この戦略の最大の敵は、判断の遅れと希望的観測です。ルールを“板の変化”に紐づけます。

利確の基本:

・連続約定が途切れ、歩み値の間隔が空く

・買い上がりが止まり、上の売り板が削れず残り始める

・5分足で上ヒゲが目立ち、出来高がピークアウトする

損切りの基本:

・直近の食い尽くし起点(ブレイクした節目、もしくは押し目の安値)を割る

・歩み値が売り優勢に反転し、同じ価格で約定が増える(吸収されている)

・VWAPを明確に割れ、戻りでVWAPが上値抵抗になった

特に“同じ価格で約定が増える”は重要です。これは上(下)へ進む力がなく、逆方向の受け皿が厚いことを意味します。この状態で粘ると、アルゴの反転で一気に持っていかれます。

具体例:日本株の寄り付きで起きる典型パターン

ここでは架空の例で、判断の流れを具体化します。

前提:前日終値1,000円。材料で気配が1,080円(+8%)。寄り後、最初の5分は出来高が膨らみ、1,090円まで一気に上昇。

観察1:歩み値が1,085→1,086→1,087…とアップティックが短時間に連発し、売り板が1ティックずつ消える。

観察2:1,090円の節目に厚い売り板が見えるが、約定が途切れず削られていく。

ここでAのブレイク追随を選ぶなら、1,090円上抜け(1,091円約定)を確認し、板の上が薄いことを見て追随します。損切りは“節目割れ”(1,089円以下)に固定し、利確は“連続約定の停止”と“厚い売り板が残り続ける”の両方を待ちます。

次に押しが入ったとします。1,095円から1,092円へ小さく押し、出来高が減少。再度1,093→1,094→1,095…と連続約定が再開。これはBの押し目再加速型で入り直すチャンスです。重要なのは“押しが浅いこと”と“押しの出来高が細ること”。押しの出来高が太い場合は、利確売りではなく“本格的な売り”が混ざっている可能性が上がります。

危険な見せかけ:『板が食われたように見える』だけのケース

板読みで最も多い失敗は、見せ板や瞬間的な板の薄さに反応してしまうことです。次のケースは避けます。

・食われる直前に板が引っ込む:大口が見せていた板を消しただけで、実際の買い(売り)の勢いではない。

・約定サイズが極端に小さい:1単元や少額の約定が連発しているだけで、方向性を作るパワーがない。

・上(下)に“分厚い壁”があり、まったく削れない:攻めが止まっている。ここで入ると逆回転に巻き込まれる。

・出来高が伴っていない:板が薄いだけで動いている。滑りが大きく、損切りが機能しにくい。

初心者は特に『約定サイズ』に注目してください。大口アルゴの加速なら、同程度のサイズが一定間隔で続いたり、サイズが段階的に増えたりします。小口がちょこちょこ飛びついているだけの連続約定は、持続しません。

リスク管理:1回の負けを“軽傷”に固定する

短期追随は勝率よりも“負けの小ささ”が重要です。連続約定は止まるときは一瞬なので、損切りが遅れると損失が跳ねます。

実務の設計(初心者向けの目安):

・1トレードの許容損失を口座の0.2%〜0.5%に固定

・損切り幅(ティック数)を先に決めてからロットを逆算

・同一銘柄の連続エントリーは最大2回まで(取り返そうとして3回目以降が雑になる)

さらに、連続約定系は“負けが続く日”があります。相場がレンジで、ブレイクが全部ダマシになる日です。その日は、次のルールで撤退します。

・連続2回損切りしたら、その日は新規エントリーを停止

・または、指数が方向感なく往復している(先物がレンジ)と判断したら観察に切り替える

勝てる日だけ攻める、これが最短の上達ルートです。

FX・暗号資産への転用:板が違うなら“代替指標”で考える

FXや暗号資産では、取引所やブローカーにより板の見え方が異なります。それでも“連続約定の本質”は『短時間に同方向の成行が連発し、価格帯を貫通する』ことです。

暗号資産(取引所板が見える場合):

・特定価格の売り壁が短時間で削られる

・テープ(約定履歴)で同方向の成行が連発

・スプレッドが狭い時間帯(流動性が高い)に絞る

FX(板が見えにくい場合):

・ティック出来高(または取引量の代理指標)の急増

・直近の高値/安値ブレイク直後のローソク足の伸び

・ラウンドナンバー付近でのブレイク→加速→押しの浅さ

板がない環境では“連続約定”を、『短時間のティック出来高増+同方向のローソク足連続+節目貫通』に置き換えます。考え方を固定し、観測できるデータに変換するのがコツです。

再現性を上げるコツ:『検知→確認→実行』を分離する

この戦略で伸びる人は、やることを3段階に分けています。

検知:連続約定が始まった“候補”を見つける(歩み値の速度、出来高の急増、板の薄い帯など)。

確認:候補が本物かをチェックする(節目、VWAP、厚い壁の有無、約定サイズ、押しの形)。

実行:条件を満たしたら入る。満たさないなら見送る。

初心者が負けるのは、検知の瞬間にすぐ飛びつくからです。検知はアラートに過ぎません。確認が通ったときだけ実行します。この“ワンクッション”が、ダマシを大幅に減らします。

検証方法:スクショ検証→当日メモ→簡易集計の順で進める

短期手法は、検証が難しいと言われます。ですが初心者でも現実的に回せる方法があります。

1) スクショ検証:

場中に『連続約定が出た瞬間』の板・歩み値・5分足を1枚に残す。勝ち負けに関係なく撮ります。

2) 当日メモ:

エントリーした/しなかった理由を1行で書く(例:『節目上抜け+壁が削れたので追随』『約定サイズが小さいので見送り』)。

3) 簡易集計:

週末に20件だけ見返し、勝った条件/負けた条件を3つずつ抽出します。

ここで重要なのは、損益より“条件の一致度”です。条件が一致しているのに負けたなら、相場環境(指数レンジ、イベント日など)が原因かもしれません。条件が曖昧で負けたなら、ルールを締め直します。

ありがちな失敗と対策:勝ちパターンを“やり過ぎ”で壊す

最後に、よくある失敗を先に潰します。

失敗1:飛び乗りが遅い

対策:連続約定の“開始直後”ではなく、“節目貫通の直後”など、入る場所を固定する。どこでも追随しない。

失敗2:利確が遅い

対策:連続約定が止まったら一部利確、板の壁が残り続けたら全部利確、など二段階にする。

失敗3:損切りが遅い

対策:節目割れ・押し目安値割れ・VWAP割れなど、機械的なラインを1つに決める。複数作ると迷います。

失敗4:ロットが大きすぎる

対策:勝てていない段階ではロットを上げない。連続約定系は、たまたまの大勝ちが出るので勘違いしやすい。“負けが軽傷か”で合格にします。

まとめ:板と歩み値は『最速の需給ニュース』

アルゴが板を食い尽くす連続約定は、短期の需給が一方向に傾いたサインです。ただし、見せ板や薄商いの“見かけ”も混ざります。だからこそ、銘柄選定を絞り、連続約定の定義を固定し、『検知→確認→実行』の順で、勝てる局面だけを取りにいきます。

最初は、1日1回でも良いのでスクショ検証を積み上げてください。板・歩み値の読みは、経験がそのまま武器になります。

実戦チェックリスト:エントリー前に10秒で確認する項目

場中に迷わないために、エントリー直前のチェック項目を文章で固定しておきます。

1) いま見えている連続約定は、直近1分で“明らかに速度が上がっている”か。

2) 約定サイズは、普段より小さすぎないか(小口の群れではないか)。

3) 節目(前日高値、当日高値、ラウンドナンバー、VWAP)との位置関係はどうか。

4) 上(下)に残る壁は削れているか、残り続けているか。

5) 直近の押しは浅く、押しの出来高は減っているか。

6) 逆回転したらどこで切るか、ラインが一意に決まっているか。

この6つのうち、3つ以上が曖昧なら見送ります。短期で稼ぐ人ほど、見送りが多い。これが現実です。

p-nuts

お金稼ぎの現場で役立つ「投資の地図」を描くブログを運営しているサラリーマン兼業個人投資家の”p-nuts”と申します。株式・FX・暗号資産からデリバティブやオルタナティブ投資まで、複雑な理論をわかりやすく噛み砕き、再現性のある戦略と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ実践できること、そして迷った投資家が次の一歩を踏み出せることを大切にしています。

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