常時1,000万円を信用買いするならどの手数料0円ネット証券が最安か 6社の年間総コストを比較

信用取引
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常時1,000万円の信用買いでは金利差が大きい

信用取引の売買手数料が無料になっても、買い建てを長く続ければ買方金利が発生します。さらに、1カ月を超えて保有すると信用取引管理費がかかる証券会社もあります。建玉が小さいうちは差が目立たなくても、常時1,000万円を建てると、わずかな金利差が年間数万円から十万円単位の差になります。

この記事では、GMOクリック証券、SBIネオトレード証券、立花証券e支店、SBI証券、楽天証券、SMBC日興証券を対象に、常時1,000万円を買い建てるケースを計算します。100銘柄を保有し、各銘柄の平均保有期間は1.5カ月、数百株を1建玉として保有する前提です。手数料無料条件を満たしているものとし、金利、信用取引管理費、現引手数料などを区別して考えます。

計算の前提

常時1,000万円の建玉を維持し、100銘柄を平均1.5カ月ごとに入れ替えると、年間の入れ替え回数は12カ月÷1.5カ月で約8回です。

GMOクリック証券、SBIネオトレード証券、SBI証券、楽天証券では、信用取引管理費が1株あたり11銭、1建玉あたり最低110円・最高1,100円です。数百株の保有では最低額の110円になるケースが多いため、年間管理費は100銘柄×110円×8回で、約88,000円と計算します。

立花証券e支店とSMBC日興証券は信用取引管理費が無料です。ただし、立花証券e支店は現引手数料が1件550円かかります。今回は通常の返済売りを前提にし、現引をしないケースとします。

制度信用の年間総コスト

証券会社 買方金利 年間金利 年間管理費 年間合計
GMOクリック証券 年2.75% 275,000円 88,000円 363,000円
SBIネオトレード証券 年2.30% 230,000円 88,000円 318,000円
立花証券e支店 年2.50% 250,000円 0円 250,000円
SBI証券 年2.80% 280,000円 88,000円 368,000円
楽天証券 年2.80% 280,000円 88,000円 368,000円
SMBC日興証券 年3.27% 327,000円 0円 327,000円

制度信用では立花証券e支店が年間約25万円で最も安くなります。次に安いSBIネオトレード証券との差は約6万8,000円です。SBIネオトレード証券は買方金利だけを見ると最安ですが、年間8万8,000円の管理費が加わるため、総額では立花証券e支店に及びません。

一般信用の年間総コスト

証券会社 買方金利 年間金利 年間管理費 年間合計
GMOクリック証券 年2.00% 200,000円 88,000円 288,000円
SBIネオトレード証券 年2.75% 275,000円 88,000円 363,000円
立花証券e支店 年2.50% 250,000円 0円 250,000円
SBI証券 年2.80% 280,000円 88,000円 368,000円
楽天証券 年2.80% 280,000円 88,000円 368,000円
SMBC日興証券 年3.77% 377,000円 0円 377,000円

一般信用でも立花証券e支店が年間約25万円で最安です。GMOクリック証券は一般信用の買方金利が年2.00%と非常に低いものの、管理費を加えると年間約28万8,000円になります。立花証券e支店との差は約3万8,000円です。

立花証券e支店が最安になる理由

GMOクリック証券の一般信用は、金利だけなら1,000万円に対して年間20万円です。立花証券e支店は年2.50%なので年間25万円、金利だけならGMOクリック証券のほうが5万円安くなります。

しかし、GMOクリック証券では100銘柄を平均1.5カ月で入れ替える前提だと、管理費が年間約8万8,000円発生します。金利差5万円を管理費8万8,000円が上回るため、合計では立花証券e支店が約3万8,000円安くなります。

この差は、保有銘柄数が多いほど拡大します。管理費は建玉ごとに計算されるため、同じ1,000万円でも、10銘柄に分散する場合と100銘柄に分散する場合ではコストが違います。100銘柄で信用取引を回す投資家にとって、管理費無料は大きなメリットです。

SBIネオトレード証券は制度信用の金利が強い

SBIネオトレード証券の制度信用買方金利は年2.30%で、1,000万円に対する年間金利は約23万円です。金利だけで比較すれば6社の中で最安です。

ただし、100銘柄を平均1.5カ月で保有する前提では年間約8万8,000円の管理費が加わり、総額は約31万8,000円になります。立花証券e支店より約6万8,000円高くなります。

一方、管理費が発生しない保有方法や、建玉数が少ない運用なら評価は変わります。例えば1,000万円を1銘柄または数銘柄で保有するなら、管理費は年間数千円から1万円程度に収まる可能性があります。その場合はSBIネオトレード証券の金利優位性が生きます。

GMOクリック証券のVIP金利を適用した場合

GMOクリック証券には制度信用のVIPプランがあり、条件を満たすと買方金利が年1.80%になります。1,000万円に対する年間金利は18万円です。

ここに管理費8万8,000円を加えると、年間総コストは約26万8,000円です。通常の制度信用より約9万5,000円安くなりますが、それでも立花証券e支店の約25万円より約1万8,000円高い計算です。

ただし、実際の管理費が最低額にならない銘柄、建玉数、権利処理手数料、現引の有無によって順位は変わります。VIP条件を満たせる場合は、管理費の実額を確認して比較してください。

現引を使う場合は立花証券e支店の優位性が縮小する

立花証券e支店は信用取引管理費が無料ですが、現引・現渡手数料は1件550円です。100銘柄をすべて現引するなら、1回で5万5,000円かかります。年間8回すべての建玉を現引するなら、単純計算で44万円になります。

この場合、管理費無料のメリットを現引手数料が上回ります。現引を前提にするなら、GMOクリック証券やSBIネオトレード証券など、現引手数料が無料の証券会社を含めて再計算する必要があります。

反対に、通常の返済売りで決済するなら、立花証券e支店の現引手数料は発生しません。今回の年間25万円という計算は、返済売りを前提とした金額です。

権利処理手数料と配当落ち調整金

買い建玉が権利確定日をまたぐと、名義書換料や権利処理手数料が発生します。多くの証券会社では1売買単位あたり55円程度です。100銘柄すべてが権利確定日をまたぐ場合、1回あたり約5,500円が追加されます。

年間に複数回権利をまたぐ場合は、定常的な金利と管理費に加えて、この費用も見積もる必要があります。優待目的で買い建てする場合は、権利処理手数料だけでなく、信用取引では配当金相当額の受払いが発生する点も確認してください。

制度信用の買い建てでは、銘柄によって逆日歩を受け取れる場合があります。ただし、これは収益として確定しているものではなく、銘柄や需給状況によって変わるため、証券会社のコスト比較からは分けて考えるべきです。

SBI証券・楽天証券・SMBC日興証券の位置づけ

SBI証券と楽天証券は手数料無料条件を満たせば売買手数料はかかりません。しかし、通常の買方金利は年2.80%で、管理費も発生するため、今回の条件では年間約36万8,000円と高くなります。

大口優遇が適用される場合は、金利が下がるため差は縮小します。ただし、1,000万円の建玉を保有しているだけで大口優遇が適用されるとは限りません。各社の判定期間や約定金額条件を確認してください。

SMBC日興証券はダイレクトコースなら手数料と管理費が無料ですが、買方金利が制度信用3.27%、一般信用3.77%と高めです。今回の条件では制度信用約32万7,000円、一般信用約37万7,000円となり、立花証券e支店よりかなり高くなります。

結論 100銘柄を回転させるなら立花証券e支店

常時1,000万円を建て、100銘柄を平均1.5カ月で入れ替える場合、定常コストの最安は立花証券e支店です。制度信用でも一般信用でも、年間約25万円が目安になります。

順位は次のようになります。制度信用では、立花証券e支店約25万円、SBIネオトレード証券約31万8,000円、SMBC日興証券約32万7,000円、GMOクリック証券約36万3,000円、SBI証券と楽天証券約36万8,000円です。一般信用では、立花証券e支店約25万円、GMOクリック証券約28万8,000円、SBIネオトレード証券約36万3,000円、SBI証券と楽天証券約36万8,000円、SMBC日興証券約37万7,000円です。

ただし、現引を100銘柄で行うなら立花証券e支店の手数料が大きくなり、順位は逆転する可能性があります。通常の返済売りなら立花証券e支店、一般信用の低金利を重視し現引も使わないならGMOクリック証券、制度信用の低金利と少数銘柄運用ならSBIネオトレード証券という使い分けが合理的です。

最終的な計算は、建玉金額×買方金利×保有日数÷365、管理費、権利処理手数料、現引手数料を合算して行います。手数料無料だけでなく、建玉数と決済方法まで含めて比較することが重要です。

公式情報

GMOクリック証券:手数料・信用取引コスト

SBIネオトレード証券:信用取引の金利・手数料・コスト

立花証券e支店:信用取引の概要

SBI証券:国内株式信用のサービス概要

楽天証券:信用取引手数料・金利

SMBC日興証券:信用取引のコスト

p-nuts

お金稼ぎの現場で役立つ「投資の地図」を描くブログを運営しているサラリーマン兼業個人投資家の”p-nuts”と申します。株式・FX・暗号資産からデリバティブやオルタナティブ投資まで、複雑な理論をわかりやすく噛み砕き、再現性のある戦略と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ実践できること、そして迷った投資家が次の一歩を踏み出せることを大切にしています。

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