IPO(新規上場)銘柄は、上場直後に「市場に出回る株数」が少ない状態でスタートします。ところが一定期間が経過すると、ベンチャーキャピタル(VC)や創業者、大口株主が保有株を売却できるようになり、供給が一気に増えます。これがロックアップ解除です。
ロックアップ解除は、業績とは無関係に株価を動かす“需給イベント”です。需給イベントは再現性があります。つまり、事前に日付・規模・売り手の動機を分解し、売買シナリオを用意すれば、初心者でも「避ける」「乗る」「逆張る」を明確にできます。
- ロックアップ解除とは何か:株価が動く理由は「需給」
- 解除条件の2種類:時間経過型と株価条件型
- 解除日をどう調べるか:目論見書と適時開示の読み方
- なぜ解除で売られるのか:大株主の「換金動機」を分解する
- 需給ショックの4シナリオ:あなたが取るべき行動が決まる
- 具体例:解除日前から当日までの値動きパターン(典型)
- 初心者向けの実践手順:3段階で失敗確率を下げる
- 観察で勝つ:ロックアップ解除に効く指標は「価格」より「株数」
- “解除=必ず下がる”ではない:上がる銘柄の共通点
- やってはいけない失敗パターン:初心者が焼かれる典型
- 小さく勝つためのリスク管理:損切りとポジション設計
- チェックリスト:解除イベントを“取引可能”にする10項目
- まとめ:ロックアップ解除は“危険”ではなく“予定された需給変化”
- 解除規模を定量化する:『何株が市場に出るか』を数字で掴む
- 売り手の本音:VCはなぜ解除直後に売りたいのか
- 板と出来高の読み方:『売りが隠れている』サイン
- 攻める人向け:解除ショックを短期で取りに行く2つの型
- 売買執行の現実:成行が危険な理由と、指値の置き方
- ロックアップ解除と相性が良い情報:大株主の異動と大量保有報告
- 上場後ロックアップ解除は“繰り返す”:第2波・第3波に注意
- 最後に:あなたが最初にやるべき1つの行動
ロックアップ解除とは何か:株価が動く理由は「需給」
ロックアップとは、上場前から株を持っている大株主(創業者、役員、VC、事業会社など)が、上場後の一定期間、保有株を売らないと約束する契約です。目的はシンプルで、上場直後に大株主が売り浴びせて株価が崩れるのを防ぎ、市場の信頼を守るためです。
ただし、ロックアップは永遠ではありません。多くの銘柄で「上場日から90日」「180日」などの期限が設定されます。期限が来ると、これまで市場に出てこなかった株式が“売り得る株式”に変わります。これが需給の悪化を生みます。
ここで重要なのは、解除された瞬間に必ず売りが出るわけではない点です。売るかどうかは大株主の動機次第です。しかし市場は「売れるようになる」だけで警戒します。警戒が強いと、解除日前から株価がじわじわ下げ、解除日に出来高が跳ね、陰線が連続するパターンが出ます。
解除条件の2種類:時間経過型と株価条件型
ロックアップ解除には大きく2種類あります。
1つ目は時間経過型です。『上場日から90日経過したら解除』『180日で解除』といったものです。決算や材料と違い、カレンダーで読めます。
2つ目は株価条件型です。『公開価格の1.5倍以上で一定期間推移したら解除』『上場来高値更新で解除』など、株価水準に応じて解除されます。こちらは厄介で、株価が上がるほど“売りが解禁される”ため、上昇トレンド中に突然、供給増が降ってきます。
初心者がまずやるべきは「時間経過型」だけに集中することです。日付を確定し、当日の需給を観察するだけでも、十分に回避効果と学習効果が出ます。
解除日をどう調べるか:目論見書と適時開示の読み方
ロックアップは、上場前後に公開される資料に必ず書かれています。探す場所は主に3つです。
1つ目は有価証券届出書・目論見書です。株主構成(上位株主)と、ロックアップ対象者、期間、解除条件がまとまっています。
2つ目は適時開示(TDnet)やIR資料です。上場後に主要株主の異動が出た場合、売却の事実や保有比率の変化が開示されます。ロックアップ解除後の“実弾”が出たかどうかの裏取りになります。
3つ目は証券会社・情報ベンダーのIPOカレンダーや銘柄解説です。ただし二次情報は誤りもあるので、最終的には一次資料(目論見書)で確認する癖を付けた方がよいです。
なぜ解除で売られるのか:大株主の「換金動機」を分解する
ロックアップ解除で本当に怖いのは、売る人が『長期保有するつもりがない』タイプである場合です。典型はVCです。VCは投資回収が仕事です。上場は“出口”であり、売却は目的そのものです。
次に怖いのは、ストックオプションを持つ役職員です。生活資金や税金支払いのため、まとまった売りが出ることがあります。
一方、事業会社(戦略株主)や創業者が長期で会社を育てる意思を持つ場合は、解除されても売り圧力は限定的なことがあります。ただし『創業者が一部売却して資産分散する』は普通に起こります。市場は“売った事実”に敏感です。
つまり解除イベントは、解除規模(売れる株数)よりも、売り手の性質(売る確率)を評価する方が精度が上がります。
需給ショックの4シナリオ:あなたが取るべき行動が決まる
ロックアップ解除を、次の4シナリオに分けると売買判断が機械化できます。
シナリオA:『解除=実際の売りが大量に出る』。出来高が急増し、板が薄い銘柄は一気に下に飛びます。初心者は回避が最優先です。保有しているなら解除日前に一部でも利益確定し、イベントを跨がない判断が合理的です。
シナリオB:『解除はされるが売りは限定的』。市場の警戒で事前に下がっていた株が、解除日に“悪材料出尽くし”で戻すことがあります。ここは逆張りの狙い目です。ただし落下ナイフを掴まないために、出来高のピークアウトと下ヒゲを確認してから入ります。
シナリオC:『解除が株価条件型で、上昇中に解除が発動する』。トレンドの勢いが強い時ほど、解除発動がトリガーになり急落します。伸びた後の急落なので、損切りが遅れると致命傷になりやすい領域です。初心者は触らないのが正解です。
シナリオD:『解除があっても需給が吸収され、上昇が継続する』。人気テーマ、業績上方修正、指数採用など買い需要が強い時に起きます。ただし“継続”に見えても、どこかで需給が限界を迎えます。ここは順張りでも良いですが、利食いルールを先に決める必要があります。
具体例:解除日前から当日までの値動きパターン(典型)
ここからは、個人投資家が実際に遭遇する“典型の動き”を、時系列でイメージできるようにします。仮に、上場から90日でロックアップ解除、解除対象は発行済株式の30%、売り手はVCが中心、というケースを想定します。
解除の2〜3週間前:株価が高値圏の場合、じわじわ上値が重くなります。出来高が細り、上昇してもすぐ押し戻されます。市場参加者が“解除の売り”を意識し始める段階です。
解除の数日前:悪材料がなくても陰線が増えます。信用買いが溜まっていると、ちょっとした下落で投げが連鎖し、下げが加速します。
解除当日:寄り付きから売りが厚く、出来高が急増します。板が薄いと、成行売りが数回入るだけで価格が段階的に崩れます。日中に一度“急落→自律反発→再下落”の往復が出ることもあります。
解除翌日〜数日:投げが出尽くすと、リバウンドが速いことがあります。ただし、この反発は『需給の一時改善』に過ぎない場合も多いです。長期の下落トレンドに入る銘柄は、反発が弱く、戻り売りで再び崩れます。
初心者向けの実践手順:3段階で失敗確率を下げる
ロックアップ解除は、上級者が“攻める”領域にも見えますが、初心者でも再現性を出せます。コツは『避ける→観察する→限定的に触る』の順にステップを踏むことです。
ステップ1:解除日を把握し、保有リスクを減らす
まず、保有しているIPO銘柄があるなら、解除日を調べます。解除日が近いなら、イベントを跨ぐ比率を減らします。全部売れという話ではありません。半分売るだけでも、心理的な余裕ができ、冷静に観察できます。
ステップ2:当日の出来高と値動きで“本物の売り”を確認する
解除当日は、出来高が平常時の何倍になっているかを見ます。数倍程度なら需給吸収の可能性がありますが、10倍、20倍と跳ねた場合は、実際の大口売りが入っている可能性が高いです。
値動きは『安値更新のスピード』と『戻りの弱さ』が重要です。急落してもすぐ戻すなら、買い需要が残っています。急落して戻らないなら、買いが逃げています。
ステップ3:狙うなら“反発の確認後”に小さく入る
初心者が最もやりがちな失敗は、急落中に“安い”と感じて拾い、さらに落ちて損切りできずに固まることです。これを避けるため、反発の形が出るまで待ちます。例えば、出来高ピークの後、下ヒゲを付け、次の足で高値を切り上げるなど、買いの反撃が見えたところで小さく入ります。
このとき、入った理由が需給(イベント反発)である以上、目標も短期に設定します。『前日の終値まで戻ったら利食い』『VWAP(出来高加重平均価格)付近で利食い』など、機械的に決めた方が勝率が上がります。
観察で勝つ:ロックアップ解除に効く指標は「価格」より「株数」
ロックアップ解除は“株数の世界”です。価格だけ見ていると負けます。見るべきは、どれだけの株が市場に出てきたか、どれだけ吸収されたかです。
具体的には、出来高を『発行済株式数』や『浮動株比率』の視点で捉えます。例えば、解除対象が発行済の30%で、解除日〜数日で出来高が発行済の10%相当も回転したなら、かなりの量が実際に売買された可能性があります。
また、信用取引の需給(信用買い残・信用売り残)も重要です。信用買い残が多い状態での解除は、下落時の投げが連鎖しやすいです。逆に、解除前に信用が整理されていれば、下落が限定的になりやすいです。
“解除=必ず下がる”ではない:上がる銘柄の共通点
ロックアップ解除があっても強い銘柄には共通点があります。
第一に、買い需要がイベントを上回る材料があることです。上方修正、強いガイダンス、テーマの追い風、指数採用など、機関投資家が買う理由があると、供給増を吸収します。
第二に、株主構成が“売りにくい”ことです。VC比率が低く、創業者・役員が長期志向で、戦略株主が多い場合、解除されても売りの確率が低いです。
第三に、流動性が高いことです。日々の出来高が大きい銘柄は、解除による供給増を市場が飲み込みやすいです。逆に、出来高が薄い銘柄ほど、解除は破壊力が増します。
やってはいけない失敗パターン:初心者が焼かれる典型
ロックアップ解除で一番危険なのは、値ごろ感だけで入ることです。『半値になったから安い』『押し目だろう』は、需給悪化局面では根拠になりません。供給が増える局面では、安いはさらに安くなります。
次に危険なのは、損切りラインを決めずに跨ぐことです。解除日にギャップダウン(窓開け下落)すると、想定より不利な価格でしか逃げられないことがあります。イベント跨ぎは、ポジションサイズを小さくするか、事前に撤退するかの二択にした方がよいです。
そして危険なのが、SNSの楽観に乗ることです。解除前後は“反発煽り”が増えます。あなたが見るべきは投稿ではなく、出来高と板と値動きです。
小さく勝つためのリスク管理:損切りとポジション設計
ロックアップ解除を狙うなら、リスク管理は最重要です。ここでは初心者向けに、シンプルで効くルールだけ提示します。
ルール1:ポジションは通常の半分以下。イベントは不確実性が高いので、通常の勝ち方(トレンド追随)より期待値の分散が大きいです。サイズを落とすだけで生存率が上がります。
ルール2:損切りは“価格”ではなく“シナリオ破綻”で切る。例えば『出来高ピークアウト後の反発狙い』なら、反発が続かず安値を更新した時点でシナリオ破綻です。価格水準ではなく、形が崩れたら撤退します。
ルール3:利食いは早め。解除反発は短命になりやすいです。『欲張らず、取れるところだけ取る』が再現性を生みます。
ルール4:翌日に持ち越すなら、持ち越す理由を言語化する。『需給が改善した』『売りが出尽くした形』など、翌日にギャップが出ても耐えられる根拠が必要です。
チェックリスト:解除イベントを“取引可能”にする10項目
・解除日は確定しているか(時間経過型か株価条件型か)
・解除対象株数は発行済株式数の何%か
・売り手は誰か(VC比率、創業者、役員、事業会社)
・解除前に株価は高値圏か、調整済みか
・日々の出来高は十分か(薄板かどうか)
・信用買い残は膨らんでいるか、整理されているか
・解除当日の出来高は平常時の何倍か
・下落局面での戻りは強いか弱いか
・反発狙いなら、反発確認の条件を満たしたか
・損切りと利食いの条件を事前に決めたか
まとめ:ロックアップ解除は“危険”ではなく“予定された需給変化”
ロックアップ解除は、IPO銘柄が持つ最大級の需給イベントです。怖いのは、仕組みを知らずに跨いでしまうことです。逆に、解除日・解除条件・売り手の動機・流動性を分解すれば、回避も、短期の反発狙いも、ルール化できます。
最初は“避ける”だけで十分です。解除日が近い銘柄を保有しているなら、解除前にポジションを軽くし、当日の出来高と値動きを観察してください。観察が積み上がると、次は小さく触れる段階に進めます。
最後に、イベントは常に想定外が起こります。無理に取りに行かず、取れる局面だけ取る。この姿勢が、長期的な資金増加に直結します。
解除規模を定量化する:『何株が市場に出るか』を数字で掴む
ロックアップ解除を読み切るには、感覚ではなく数字が必要です。見るべき数字は3つだけです。①解除対象株数、②普段の出来高、③解除後の浮動株(市場で実際に売買されやすい株)の増え方です。
例えば、発行済株式数が1,000万株、普段の出来高が10万株/日(発行済の1%)、解除対象が300万株(発行済の30%)だとします。この場合、解除対象の300万株は、普段の出来高10万株の30日分です。『30日分の売りが1日で来る可能性がある』と考えると、イベントの破壊力がイメージできます。
さらに、ロックアップ解除で増えるのは“売れる株”であって“必ず売られる株”ではありません。そこで、売り手の性質から『実際に出てきそうな比率』をざっくり置きます。VC中心なら30〜70%が売りに回るケースが多く、創業者中心なら0〜20%程度で終わることもあります。ここは完璧でなくてよいです。シナリオの幅を持たせるための仮説です。
仮に『VCが解除株数の半分を売る』と仮定すると、売り圧力は150万株です。普段の出来高10万株の15日分です。これでも十分に大きい。こうやって“日数換算”すると、解除が相場に与える重さが腹落ちします。
売り手の本音:VCはなぜ解除直後に売りたいのか
VCの売りを読むには、VCの事情を知るのが近道です。VCはファンドを組成し、一定期間(例:10年程度)で投資先を回収して投資家に返すビジネスです。上場後も長く持ち続けると、回収が遅れてファンド運営が難しくなる場合があります。
また、VCは『保有比率が高いほど売却に時間がかかる』という問題を抱えます。市場で少しずつ売ると時間がかかり、その間に株価が下がれば回収額が減ります。だから、解除直後の“流動性が高いタイミング”を狙って、まとめて処分したくなります。
一方で、VCにも制約があります。大量売却は株価を崩し、自分の売却単価も悪化します。そのため、実務的には、①ブロックトレード(大口相対)、②主幹事経由の配分、③市場内での分割売却、を組み合わせます。個人投資家は“見えないところで売却が進む”点を前提にして、出来高の変化で気配を掴むのが現実的です。
板と出来高の読み方:『売りが隠れている』サイン
解除局面では、売り手が目立たないように売ってくることがあります。そこで役に立つのが板と出来高の“違和感”です。
典型は、上昇しそうな場面で、同じ価格帯に売り板が何度も復活するパターンです。買いが食っても食っても、売り板が減らない。これは大口が分割で供給している可能性があります(いわゆるアイスバーグ的な動き)。
もう1つは、出来高が増えているのに、値幅が出ないパターンです。これは売りと買いが拮抗しているのではなく、売りが上値を抑え込み、買いが吸収している状態になりがちです。吸収が勝てば上に抜けますが、解除局面では売りが追加されやすいので、最後は吸収側が疲れて下に崩れることが多いです。
初心者は板読みを完璧にやる必要はありません。『出来高だけ増えて上がらない』『上値で同じ売り板が復活する』という2つの違和感だけ覚えれば十分です。
攻める人向け:解除ショックを短期で取りに行く2つの型
ここから先は“攻める”話です。初心者はまず観察でOKですが、戦略としては2つの型があります。
型1:解除日前の戻り売り(イベント先回り)
解除前に株価が反発してきた局面で、上値の重さを確認しながら売り(空売りまたは保有株の売却)で入る型です。狙いは『解除の警戒が再燃して下落に戻る』動きです。
条件は、①解除日が近い、②信用買い残が多い、③直近で急反発している、④出来高が細っている、の4つが揃うこと。解除という“理由”があるので、戻りが鈍れば機械的に売りやすいのがメリットです。
型2:解除当日の投げ売り後の反発(ショック後の歪み取り)
解除当日に投げが出て急落した後、出来高がピークアウトし、下ヒゲや陽線で反発が確認できたら短期で拾う型です。狙いは『投げの行き過ぎ』です。
ただし、この型は“反発が起きるまで待つ”が絶対条件です。急落中に拾うのは型ではありません。入る根拠は『売りのピークが見えた』ことに置きます。利食いは早く、損切りは速く、です。
売買執行の現実:成行が危険な理由と、指値の置き方
解除局面は値が飛びやすいので、成行は不利になりがちです。特に小型IPOは板が薄く、成行1回で数%動くことすらあります。
そこで、基本は指値にします。指値の考え方は2つです。
1つ目は『VWAP付近での分割』です。VWAPはその日の平均的な約定価格なので、短期トレードでは“妥当な価格帯”になりやすいです。反発狙いなら、VWAPを回復したら利食い、VWAPで跳ね返されたら撤退、というルールが作れます。
2つ目は『節目価格』です。直近安値、寄り付き価格、ラウンドナンバーなど、市場参加者が意識する価格に注文が集まります。解除日は特に、節目を割ると損切りが誘発されやすいので、節目の下で拾うより、節目を回復してから入る方が負けにくいです。
ロックアップ解除と相性が良い情報:大株主の異動と大量保有報告
解除で“本当に売られたか”を確認するには、事後の開示がヒントになります。代表的なのは『主要株主の異動』や『大量保有報告書(5%ルール)』です。
ただし、開示にはタイムラグがあります。トレードに使うというより、検証と次回への学習に使うのが正解です。『解除日に出来高が跳ねたが、実際にVCが持分を減らしていた』と分かれば、あなたの読み(出来高で売りを推定)が当たっていたことになります。検証が増えるほど、次の銘柄での判断が速くなります。
上場後ロックアップ解除は“繰り返す”:第2波・第3波に注意
ロックアップは1回で終わらないことがあります。90日解除の次に180日解除があり、さらに1年解除がある、といった具合です。解除対象者が分かれていると、供給増が段階的に来ます。
初心者がやりがちなのは、1回目の解除を乗り切って安心し、2回目で被弾することです。上場直後から『解除スケジュールをカレンダー化』しておくと、この事故を避けられます。
最後に:あなたが最初にやるべき1つの行動
いきなり売買に飛び込む必要はありません。まずは、あなたが気になっているIPO銘柄を1つ選び、目論見書でロックアップ条項を確認し、解除日と解除条件をメモしてください。次に解除日が来たら、その日の出来高と値動きだけを観察します。
これだけで、ニュースやSNSよりはるかに価値のある“相場の感触”が手に入ります。ロックアップ解除は、需給が価格を動かす教科書です。理解できれば、IPOだけでなく、増資、指数リバランス、親子上場解消など、他の需給イベントにも応用できます。


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