RSIダイバージェンスで反転を読む:だましを減らす手順と具体例

テクニカル分析
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  1. RSIダイバージェンスとは何か:まず「何を比較しているのか」を言語化する
  2. 強気・弱気ダイバージェンスの種類:クラシックと隠れ(ヒドゥン)を区別する
    1. クラシック(正)ダイバージェンス:反転を示唆
    2. 隠れ(ヒドゥン)ダイバージェンス:継続を示唆
  3. 失敗する人の共通点:ダイバージェンスを「単発の合図」にしている
  4. 判定基準を固定する:再現性のある「2点比較ルール」
    1. 価格側の比較点
    2. RSI側の比較点
    3. “成立”の最低条件
  5. 「反転確認」を入れる:エントリーはダイバージェンスではなく“ブレイク”で行う
    1. 弱気ダイバージェンス(天井狙い)の実行手順
    2. 強気ダイバージェンス(底狙い)の実行手順
  6. 具体例1:日本株(個別株)の弱気ダイバージェンスを“利確のトリガー”にする
  7. 具体例2:FX(ドル円)の強気ダイバージェンスを“戻り高値突破”で入る
  8. 具体例3:暗号資産(ビットコイン)のダイバージェンスは「時間軸」を間違えると機能しない
  9. だましを減らすフィルター:3つだけで十分
    1. フィルター1:トレンド判定を移動平均で固定
    2. フィルター2:出来高(またはボラ)で“燃料切れ”を確認
    3. フィルター3:サポレジを“価格側”で先に引く
  10. 損切り・利確の設計:ダイバージェンスは“勝率”ではなく“期待値”で管理する
    1. 損切り:比較点の外側に置く
    2. 利確:段階的に「取り切らない」
  11. 検証のやり方:初心者でもできる“手作業バックテスト”の手順
  12. よくある疑問:RSIの期間は14で固定すべきか
  13. 実戦での使いどころ:エントリーより“ポジション管理”に効く
  14. まとめ:最小ルールで回すほど、ダイバージェンスは武器になる

RSIダイバージェンスとは何か:まず「何を比較しているのか」を言語化する

RSI(Relative Strength Index)は、一定期間の上昇幅と下落幅の比率から算出されるオシレーターで、一般に0〜100の範囲で推移します。多くの解説では「70以上で買われすぎ、30以下で売られすぎ」とされますが、ここで重要なのは、RSIが“価格そのもの”ではなく“値動きの勢い(モメンタム)”を表している点です。

ダイバージェンスは、この「価格」と「モメンタム」のズレを観測します。価格が高値更新しているのにRSIが高値更新できない(弱気ダイバージェンス)なら、上昇の勢いが落ちている可能性がある。価格が安値更新しているのにRSIが安値更新できない(強気ダイバージェンス)なら、下落の勢いが落ちている可能性がある。これが本質です。

ただし、ズレ=即反転ではありません。むしろ、強いトレンドほど“勢いが落ちた状態”でなお伸び続けることがあり、ダイバージェンスだけで逆張りすると焼かれます。この記事は、ダイバージェンスを「反転の予兆」ではなく「反転の準備が整い始めたサイン」と捉え、具体的な“実行手順”に落とし込むためのガイドです。

強気・弱気ダイバージェンスの種類:クラシックと隠れ(ヒドゥン)を区別する

ダイバージェンスは大きく2系統あります。多くの初心者が使うのはクラシック(正)ダイバージェンスで、反転を示唆します。一方、隠れ(ヒドゥン)ダイバージェンスは「トレンド継続」を示唆することが多く、順張り補助に向きます。

クラシック(正)ダイバージェンス:反転を示唆

弱気(ベア):価格が高値更新(Higher High)なのにRSIは高値切り下げ(Lower High)。上昇の燃料が薄い可能性。天井圏の“上昇の惰性”を疑う局面です。

強気(ブル):価格が安値更新(Lower Low)なのにRSIは安値切り上げ(Higher Low)。投げが出尽くし始めた可能性。底打ちの“下落の惰性”を疑う局面です。

隠れ(ヒドゥン)ダイバージェンス:継続を示唆

弱気(ベア):価格は戻り高値が切り下がる(Lower High)一方でRSIは高値更新(Higher High)。下落トレンド中の戻りが“勢いはあるのに高値を超えられない”=戻り売りが優勢、という読み。

強気(ブル):価格は押し安値が切り上がる(Higher Low)一方でRSIは安値更新(Lower Low)。上昇トレンド中の押し目が“勢いは弱いのに安値を割れない”=押し目買いが優勢、という読み。

失敗する人の共通点:ダイバージェンスを「単発の合図」にしている

ダイバージェンスは“状態”です。点で当てにいくと外れます。外す人は、次の3つを同時にやりがちです。

(1)トレンドの強さを見ない:強い上昇トレンドでは、弱気ダイバージェンスが何度も出ても上がり続けます。トレンドに逆らうなら「反転確認」が必須です。

(2)どの高値・安値を比較しているか曖昧:高値更新といっても、ローソク足のヒゲなのか実体なのか、直近2点なのか3点なのかで判定が変わります。ルール化しないと再現性が消えます。

(3)損切り位置が“気分”:ダイバージェンスは成功率が高い手法ではありません。小さく負け、伸びるときに大きく取る設計が必要です。

判定基準を固定する:再現性のある「2点比較ルール」

ここでは、初心者でも検証しやすい“2点比較”のルールを提示します。目的は、迷いを減らし、バックテスト可能な形にすることです。

価格側の比較点

原則として、スイングなら日足、デイトレなら15分足〜1時間足、スキャルなら1分足〜5分足を主戦場にします。比較する高値・安値は、以下のように定義します。

スイング(日足):直近の明確な山(前後の足より高い高値)2つ、または明確な谷(前後の足より低い安値)2つを比較します。ヒゲ込みで統一します。

デイトレ(15分足〜1時間足):東京時間・欧州時間・NY時間で山谷が分断されやすいので、「セッション内の山谷」を優先します。時間帯の混在を避けると誤判定が減ります。

RSI側の比較点

RSIの高値・安値は、価格の山谷と同じタイミング付近で発生するとは限りません。そこで、価格の山(谷)から±数本以内にあるRSIの局所ピーク(ボトム)を対応点として採用します。例えば日足なら±2営業日、15分足なら±3本など、時間軸に応じて固定します。

“成立”の最低条件

弱気ダイバージェンスなら「価格:高値更新」「RSI:高値切り下げ」を満たすこと。強気なら「価格:安値更新」「RSI:安値切り上げ」を満たすこと。これに加え、RSIの差が小さすぎる場合は無視します。例えばピーク差が2〜3程度はノイズになりやすいので、検証上は「差が5以上」のように閾値を持つと実務上の無駄打ちが減ります。

「反転確認」を入れる:エントリーはダイバージェンスではなく“ブレイク”で行う

ダイバージェンスは予兆であり、エントリーの引き金は別に作るのが基本です。初心者が一気に勝率を上げるコツは、逆張りのトリガーを“トレンドライン割れ/高値安値の切り替え”に置くことです。

弱気ダイバージェンス(天井狙い)の実行手順

手順はこうです。①高値更新しRSIが高値更新できない状態を確認。②直近の押し安値(短期サポート)を引く。③その押し安値を終値で割れたら「上昇の構造が崩れた」と判断し、そこで初めてショート(または利確・ヘッジ)を検討します。

ポイントは、天井を当てにいかないことです。押し安値割れの時点で“少し遅い”のは織り込みます。その代わり、だまし(上昇継続)を大幅に減らせます。

強気ダイバージェンス(底狙い)の実行手順

①安値更新しRSIが安値更新できない状態を確認。②直近の戻り高値(短期レジスタンス)を引く。③その戻り高値を終値で上抜けたら「下落の構造が崩れた」と判断し、そこで初めてロング(または買い戻し)を検討します。

底も同様で、最安値は取れません。しかし、戻り高値上抜けを待つことで「落ちナイフ」を避けられます。

具体例1:日本株(個別株)の弱気ダイバージェンスを“利確のトリガー”にする

日本株の個別株では、指数ほど一方向に走らず、材料で急騰→高値もみ合い→急落が起きやすいです。ここで弱気ダイバージェンスは、空売りの合図というより「利確の設計」に向きます。

例えば、決算後にギャップアップして上昇が続き、押し目を作りながら高値更新を繰り返す局面を想像してください。RSIは最初の上げで一気に70〜80へ到達し、その後は価格だけがジリ高で高値更新する一方、RSIのピークは70→67→64と切り下がっていきます。ここで「天井だ」と決め打ちショートすると、踏み上げに遭いがちです。

実務的には、建玉の半分を分割利確するのが合理的です。具体的には「ダイバージェンス成立+押し安値割れ(または移動平均割れ)」で半分利確、残りはトレーリング(高値からの○%下落、またはATRベース)にします。これにより、天井を当てる必要がなくなり、上昇が続いても“取り逃がし”が心理的に軽くなります。

具体例2:FX(ドル円)の強気ダイバージェンスを“戻り高値突破”で入る

FXは24時間で、ニュースや金利観測で一気に走る一方、レンジに戻る速度も速いです。ドル円の短期トレードでは、強気ダイバージェンスは「下げ止まり→ショートカバー」の初動を捉えるのに使えます。

手順を具体化します。15分足で急落が進み、直近安値を更新したが、RSIは前回安値より高い(例:前回RSI 22、今回RSI 28)。これで強気ダイバージェンス成立。しかし買わない。次に、急落後の戻りで作る“小さな戻り高値”を引き、終値でその戻り高値を上抜けたらロングを検討します。

損切りは、直近安値の下に少し置きます。利確は、①直近の戻り高値ゾーン、②急落開始点付近、③フィボナッチ38.2%〜61.8%の戻り、など複数候補があります。ここで重要なのは、「利確は利確、トレンド転換は別」と切り分けることです。短期では“戻り”で十分利益になります。

具体例3:暗号資産(ビットコイン)のダイバージェンスは「時間軸」を間違えると機能しない

暗号資産は週末も動き、ボラティリティが大きく、日足でもトレンドが継続しやすいです。よって、日足の弱気ダイバージェンスは“何度も出る”前提で運用すべきです。ビットコインが強い上昇局面にあるとき、日足で弱気ダイバージェンスが出ても上昇が止まらないことは珍しくありません。

このときの対処は、上位足を基準にし、下位足で実行することです。例えば「日足で弱気ダイバージェンスが出た=上昇が鈍る可能性」までを認識し、実際のエントリー(ヘッジや利確、短期ショート)は4時間足や1時間足の構造崩れで行います。逆に言えば、日足のダイバージェンスだけで先物ショートを入れると、週末の踏み上げで損切りが連発します。

暗号資産は建玉管理がすべてです。ダイバージェンスは「サイズを落とす」「ヘッジ比率を上げる」「利確を前倒しする」といったリスク調整のサインとして使うと、相性が良いです。

だましを減らすフィルター:3つだけで十分

フィルターを盛りすぎると検証不能になります。ここでは“効果が出やすい割に単純”な3つに絞ります。

フィルター1:トレンド判定を移動平均で固定

例として、日足なら20日移動平均、デイトレなら200EMA(または50EMA)など、1本決めます。価格が移動平均の上で推移しているなら上昇トレンド、下なら下落トレンド。逆張りをするなら、移動平均にタッチした後の反応を待つと、だましが減ります。

フィルター2:出来高(またはボラ)で“燃料切れ”を確認

株なら出来高、FXや暗号ならATRやボラティリティの収縮が使えます。天井で出来高が減り、ローソク足の実体が小さくなるのは「買いの燃料切れ」の典型です。ダイバージェンスと同時にこうした状態が出ると、反転の確度が上がります。

フィルター3:サポレジを“価格側”で先に引く

RSIで線を引くより、価格で引きます。直近の押し安値・戻り高値、過去に反応した水平線、ラウンドナンバー(ドル円ならキリ番、株なら節目価格)などです。ダイバージェンスは「そこで反転しやすい場所に来ているか」を確認する補助にします。

損切り・利確の設計:ダイバージェンスは“勝率”ではなく“期待値”で管理する

ダイバージェンスは、見た目が分かりやすく、当たると大きい一方で、外れも多い部類です。だからこそ、勝率よりも期待値設計が重要です。

損切り:比較点の外側に置く

弱気ダイバージェンスでショートするなら、直近高値の少し上。強気でロングするなら、直近安値の少し下。これが原則です。押し安値割れ/戻り高値上抜けで入る場合、損切りは“構造が否定される場所”に置けるため合理的です。

利確:段階的に「取り切らない」

反転狙いは、狙いが大きいほど外れます。そこで、利確は3段階が実用的です。①最初の戻り(直近レジスタンス/サポート)で一部利確、②次の節目でさらに利確、③残りはトレーリング。これで、当たったときの伸びを残しつつ、外れたときの損失を限定できます。

検証のやり方:初心者でもできる“手作業バックテスト”の手順

ダイバージェンスは銘柄や時間軸で性格が変わるため、自分の市場で検証するのが最短です。高度なプログラムがなくても、手作業で十分に傾向が掴めます。

手順は、①対象(例:ドル円15分足、日経平均先物5分足、ビットコイン4時間足)を決める。②直近1年分のチャートを用意。③ダイバージェンス候補を見つけたら、成立条件(2点比較、RSI差、時間ズレ許容)を満たすかチェック。④エントリートリガー(押し安値割れ等)を満たすかチェック。⑤結果を「R(損切り幅)で何R取れたか」で記録します。

Rで記録すると、ボラが違う局面でも比較できます。例えば、10回のうち6回負けでも、勝ちが3R、4R、5Rなら期待値はプラスになります。これが逆張り系の基本的な勝ち方です。

よくある疑問:RSIの期間は14で固定すべきか

期間14は慣習的に広く使われますが、固定する必要はありません。ただし、変えるなら“理由”が必要です。短期(スキャル)で反応を速くしたいなら9や7にすることがありますが、その分ノイズが増えます。スイングでノイズを減らしたいなら21や28にすることもありますが、その分シグナルが遅れます。

初心者は、まず14固定で検証し、次に「時間軸の変更(例:5分→15分)」を優先したほうが成果に直結します。パラメータ調整は最後で構いません。

実戦での使いどころ:エントリーより“ポジション管理”に効く

結論として、RSIダイバージェンスは、エントリー単独の必殺技ではありません。むしろ、次の用途で強力です。

①トレンド中の“利確の前倒し”の判断材料。②サイズを落とす・ヘッジを入れるなどのリスク調整。③逆張りをするときの「反転確認」を待つための注意喚起。

ダイバージェンスは、当てる道具ではなく、危険度を測るメーターとして使うと安定します。価格が伸びているのに勢いが落ちているなら、利確を早める。価格が掘っているのに勢いが落ちているなら、ショートを欲張らない。こうした“行動の修正”が、最終的に損益を改善します。

まとめ:最小ルールで回すほど、ダイバージェンスは武器になる

最後に、今日から実行できる最小ルールを整理します。価格とRSIの2点比較でズレを確認し、RSI差の閾値を持つ。エントリーは押し安値割れ/戻り高値上抜けなどの反転確認で行う。損切りは直近高値・安値の外側、利確は分割。これだけで、ダイバージェンスは“それっぽい線”から“運用できる手順”に変わります。

あとは、あなたが実際に触っている市場と時間軸で検証し、勝ちパターンと負けパターンを言語化してください。相場は同じ形を繰り返しますが、同じスピードでは繰り返しません。だからこそ、手順が武器になります。

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