インデックス投資は低コストで分散しやすい一方、万能ではありません。指数の構成、時価総額の偏り、下落局面での取り崩し、投資対象外の資産を理解しないと、目的に合わない商品を持ち続けることになります。
今回の解説役は、指数の中身を点検するユイさんです。「分散されているかではなく、何に分散されているかを確認しましょう」と話します。

時価総額加重の偏り
時価総額加重指数では、値上がりした企業の比率が自然に高まります。分散銘柄数が多くても、上位数社が指数リターンの大部分を左右することがあります。投資前に上位10銘柄の比率、業種比率、国別比率を確認します。
指数に入っていないリスク
株式インデックスだけでは、現金、債券、不動産、人的資本のリスクは分散できません。給与が特定業種に依存している人が、その業種の株式を多く含む指数へ集中すると、収入と金融資産が同時に悪化する可能性があります。
取り崩し期の弱点
積立期は下落時に安く買えますが、取り崩し期は下落した資産を売ることになります。例えば資産1,000万円が20%下落し、生活費として年80万円を売却すると、残高は720万円です。回復まで売却を続けると、上昇時に残る口数が減ります。
実践的な対策
- 数年分の生活費を現金や短期資産に分ける。
- 株式指数の上位銘柄比率を年1回確認する。
- 債券や現金を含む目標配分を作る。
- 積立額ではなく、資産全体のリスクを確認する。
- 指数変更や信託報酬の変更を確認する。
インデックスを使わない方がよい場面
数年以内に使う資金、元本変動に耐えられない資金、特定業種のリスクを避けたい資金には、株式インデックスが合わない場合があります。目的ごとに資産を分け、長期資金だけを株式指数へ置く方が管理しやすくなります。
ユイさんは「インデックス投資の弱点を知ることは、やめるためではなく、使う場所を正しく決めるためです」とまとめます。


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