VIX平均回帰で狙う「恐怖の底」—パニック局面のボトムフィッシング実践ガイド

株式
スポンサーリンク
【DMM FX】入金
  1. VIXの「平均回帰」を武器にする発想
  2. まず押さえるべき:VIXの読み方は「水準」だけでは足りない
    1. 1)VIX水準:過去分布(パーセンタイル)で考える
    2. 2)先物カーブ:コンタンゴかバックワーデーションか
    3. 3)ボラのボラ:VVIXやオプション市場の歪み
  3. ボトムフィッシングの狙い方:3つの「入口」
    1. 入口A:VIX急騰+株価の“投げ”が同時に出た日(イベント型)
    2. 入口B:VIX高止まりのまま“下げが鈍る”局面(プロセス型)
    3. 入口C:バックワーデーションの縮小=“恐怖の供給過多”サイン(構造型)
  4. 実行手段:何を売買するのが現実的か
    1. 1)株式ETF(SPY/QQQなど)を“恐怖の底”で拾う
    2. 2)ボラティリティETF/ETN:短期トレード専用と割り切る
    3. 3)オプション:小さく始めるなら“保険の買い方”から
  5. オリジナルの「VIX平均回帰」運用フレーム:3段階チェック
    1. ステップ1:相場が「恐怖モード」かを判定する
    2. ステップ2:「恐怖のピークアウト」を待つ(待てないなら分割)
    3. ステップ3:利確は“株価”より“ボラの沈静化”で決める
  6. 具体例で理解する:典型的な2つのシナリオ
    1. シナリオ1:パニック急落 → 翌日に自律反発(最も分かりやすい)
    2. シナリオ2:下げ止まらないが、VIXが先にピークアウト(上級者が好む)
  7. 落とし穴:VIX戦略で初心者がやられやすい3つの罠
    1. 罠1:ボラティリティ商品を長期で持ってしまう
    2. 罠2:恐怖が高い=必ず反発、と思い込む
    3. 罠3:撤退が遅く、戻りを全部吐き出す
  8. リスク管理:ボトム狙いで勝率を上げる「守りの設計」
    1. 1)ポジションサイズは「ボラに反比例」させる
    2. 2)時間分散:一日で結論を出さない
    3. 3)“負け方”を決める:撤退ラインの具体化
  9. まとめ:VIX平均回帰は「底当て」ではなく「恐怖の値段」を取る戦略
  10. 毎日10分で回せる観測ルーティン(初心者向け)
    1. チェック①:VIX水準と“変化率”
    2. チェック②:先物カーブ(1か月目と2か月目の差)
    3. チェック③:株式側の“傷み”の深さ(ブレッド)
  11. 「平均回帰」を裏切る局面:ここだけは警戒しておく
  12. よくある質問(実戦で迷いやすいポイント)
    1. Q1:VIXが高いのに株が全然戻りません。失敗ですか?
    2. Q2:VIXのピークアウトはどうやって判断しますか?
    3. Q3:損切りはどこに置くべきですか?

VIXの「平均回帰」を武器にする発想

VIX(CBOE Volatility Index)は、S&P500のオプション価格から推計される「今後30日間の予想変動率」です。ニュースで「恐怖指数」と呼ばれるのは、株式市場が急落すると投資家が保険(プット)を買い、オプションの価格(=インプライド・ボラティリティ)が跳ね上がりやすいからです。

ここで重要なのが、VIXは株価そのものよりも“平均回帰しやすい”という性格です。株価はトレンドが続くことがありますが、恐怖(保険料)の水準は行き過ぎると解消されやすく、時間とともに落ち着きます。ボトムフィッシング(パニック底の拾い)で狙うのは、株価の底をピタリと当てることではなく、恐怖が極端に高い局面で「恐怖が下がる」ことに賭ける、という考え方です。

まず押さえるべき:VIXの読み方は「水準」だけでは足りない

初心者がやりがちなのは「VIXが高い=買い」と単純化することです。しかし実際の相場では、同じVIX30でも状況が違います。最低限、次の3つをセットで見ます。

1)VIX水準:過去分布(パーセンタイル)で考える

「VIXが20を超えたら危険」「30なら恐怖」などの固定値は便利ですが、相場の“体質”が変わると機能しません。そこでおすすめは、過去1年・3年・5年の分布の中で今が何パーセンタイルかを確認する方法です。

例:過去3年でVIXが「上位10%(90パーセンタイル以上)」に入っているなら、恐怖が統計的にかなり高い。ここからさらに「上位5%」「上位1%」へ突っ込む局面は、投げ売り(マージンコール、リスクパリティの縮小、CTAの損切り)などが重なる可能性があります。

2)先物カーブ:コンタンゴかバックワーデーションか

VIXには先物があり、期限ごとの価格が並ぶ形(カーブ)を見ます。平常時は先の期限ほど高いコンタンゴになりがちです。恐怖が極端になると、直近が跳ねてバックワーデーション(手前が高い)になりやすい。これは「今すぐ保険が欲しい」需要の表れで、パニックの温度計になります。

ボトム狙いで重要なのは、バックワーデーションがピークアウトし始めた瞬間です。VIX水準が高いままでも、カーブがフラット化し、やがてコンタンゴへ戻る過程では「恐怖の価格」が剥落しやすい。

3)ボラのボラ:VVIXやオプション市場の歪み

VIX自身にもオプションがあり、そのボラティリティを示す指標としてVVIXが使われます(一般に「VIXのボラ」)。VVIXが急騰している局面は、保険の保険まで買われている状態で、投資家心理が極端に振れています。ここがピークを付けて下がり始めると、恐怖が剥がれやすい。

ボトムフィッシングの狙い方:3つの「入口」

パニック局面で一発で底を当てにいくと、ほぼ負けます。理由は簡単で、底は「出来てから」しか分からないからです。だから入口は複数用意し、段階的に踏むのが現実的です。

入口A:VIX急騰+株価の“投げ”が同時に出た日(イベント型)

典型例は、急落日(指数が-3%〜-5%級)にVIXが急伸し、出来高が膨らむ局面です。ここでは「ニュースの悪さ」よりも、「誰が強制的に売っているか」を想像します。マージンコール、リスク管理ルール、損失許容の限界など、機械的な売りが出ると、短期の需給は底を打ちやすい。

実務的には、S&P500やNASDAQ100の先物・ETF(例:SPY/QQQ)での反発を狙うか、後述するように「ボラが下がる」商品で収益化します。

入口B:VIX高止まりのまま“下げが鈍る”局面(プロセス型)

パニックの後半は、株価がジリ下げでもVIXが高止まりし、下げの勢いが弱くなることがあります。ここでは恐怖は残っているが、売り手が減ってきた状態。恐怖の解消(VIX低下)が起きると、株価が大きく戻さなくても利益が出る取り方が成立します。

入口C:バックワーデーションの縮小=“恐怖の供給過多”サイン(構造型)

バックワーデーションが解消していく過程は、保険の買いが一巡し、売り手(オプション売り)が戻ってきたサインになりやすい。ここは、株価の安値よりも先に現れることもあります。つまり「株価底当て」ではなく「恐怖の天井当て」に寄せられるのが、VIX平均回帰の強みです。

実行手段:何を売買するのが現実的か

ここは極めて重要です。VIXは指数であって、それ自体は直接買えません。投資家が触れるのは、主に以下です。初心者ほど、商品の仕組みがリターンを決めることを忘れないでください。

1)株式ETF(SPY/QQQなど)を“恐怖の底”で拾う

最もシンプルで事故りにくいのは、VIXを「タイミング指標」として使い、売買対象は株式指数ETFにすることです。VIX商品は構造が難しく、減価(ロールコスト)もあるため、初心者が“長期で持つ”には不向きです。

具体例:VIXが過去3年で上位5%に入り、先物カーブがバックワーデーション。そこでSPYを一括ではなく3回に分けて買う。たとえば「初回25%」「さらに急落したら25%」「恐怖がピークアウト(VIX下落+反発)で残り50%」のように、平均取得を設計します。

2)ボラティリティETF/ETN:短期トレード専用と割り切る

VIX先物に連動する商品(短期・中期など)は、先物のロールが絡みます。コンタンゴの平常時は、期限を乗り換えるたびに不利になり、価格がじわじわ下がりやすい(いわゆる減価)です。逆に、パニックでバックワーデーションになると短期的に効きやすい。

ポイントは「買う」より「売る(恐怖が下がる方向)」を狙いたくなりますが、短期ボラ商品には急騰リスクがあり、逆張りショートは一撃死し得ます。初心者は、“ボラ商品で儲けよう”より“株の押し目のタイミングを測る”用途に留めるのが無難です。

3)オプション:小さく始めるなら“保険の買い方”から

平均回帰を狙う王道は、パニック後にIVが下がることを見越して、オプションの売りを絡めることです。ただし、裸売りは危険です。初心者なら、まずは「損失が限定された形」から入ります。

  • コールスプレッド:反発を狙い、買いコール+売りコールでコストを抑える。

  • プットスプレッド:保険を買う場合でも、買いプット+売りプットで保険料を削る。

重要なのは、VIXが高い局面はオプション保険料が高いという事実です。つまり「買う側」は不利になりがち。だからこそ、スプレッドでコストを抑え、勝率よりも損失の上限を管理します。

オリジナルの「VIX平均回帰」運用フレーム:3段階チェック

ここからは、私が“同じ失敗を繰り返さないため”に作ったチェックリストを、初心者向けに噛み砕いて提示します。狙いは、(1)入り口を絞る(2)入った後の動きを決める(3)撤退ルールを先に置くの3点です。

ステップ1:相場が「恐怖モード」かを判定する

以下のうち、2つ以上が当てはまれば「恐怖モード」とみなします。

  • VIXが過去3年で上位10%(90パーセンタイル以上)。

  • VIX先物がバックワーデーション、または急速にフラット化。

  • 主要指数が短期間で大きく下落し、出来高が膨らんでいる(投げの気配)。

  • クレジットスプレッド拡大、株安とドル高が同時に進むなど、リスクオフの連鎖が見える。

ステップ2:「恐怖のピークアウト」を待つ(待てないなら分割)

恐怖が極端な日は、さらに悪材料が出てもう一段走ることがよくあります。したがって、次のどちらかにします。

  • 待つ派:VIXが高いままでも、日足で陰線→十字→陽線のように“下げ止まりの形”が出るまで待つ。

  • 分割派:初回は小さく入れ、想定と逆に動いたら追加で平均化する(ナンピンではなく計画的な分割)。

分割派の例:総資金を100とすると、初回10、次に15、最後に25、と段階を上げます。いきなり50入れない。理由は「底が分からない」からです。

ステップ3:利確は“株価”より“ボラの沈静化”で決める

VIX平均回帰戦略の利確は、株価が戻ったかどうかより、恐怖が剥がれたかどうかで判断した方がブレません。具体的には、

  • VIXがピークから一定割合(例:20〜30%)低下した

  • 先物カーブがコンタンゴに戻った

  • VVIXが沈静化した

など、恐怖の価格の剥落をトリガーにします。株価は戻りが遅いこともありますが、恐怖が剥がれるのは意外と速い。ここを取りにいくのがこの戦略の本質です。

具体例で理解する:典型的な2つのシナリオ

シナリオ1:パニック急落 → 翌日に自律反発(最も分かりやすい)

仮に、ある日S&P500が-4%下落し、VIXが25→40へ急騰。翌日に-1%まで戻す自律反発が出たとします。このとき、狙いは「底を当てた」ではなく、強制売りが一巡した可能性を拾うことです。

やることはシンプルです。反発日が出た時点で、SPYを小さく買う(例:資金の10〜20%)。さらに、VIXが40→32のように低下し始め、先物カーブがフラット化するなら追加。VIXが落ち着いたら利確・縮小。ここで重要なのは、反発が弱くても恐怖が落ちればリターンが出やすい点です。

シナリオ2:下げ止まらないが、VIXが先にピークアウト(上級者が好む)

株価がじり安を続ける一方、VIXが高止まりから下向きに転じることがあります。これは「売りの勢いが鈍った」「保険需要が一巡した」可能性を示します。ここで株を拾うと、株価の底は外すことがあっても、平均取得が効いてくることが多い。

ただし、この局面はニュースがまだ悪く、心理的に買いにくい。だからこそ、事前に決めた分割ルールが効きます。感情で止まると、最も美味しい区間を逃します。

落とし穴:VIX戦略で初心者がやられやすい3つの罠

罠1:ボラティリティ商品を長期で持ってしまう

VIX先物連動の商品は、構造的に減価しやすいものがあります。平常時のコンタンゴで、先物の乗り換えコストが積み上がるからです。短期の急騰を取るならともかく、「いつかまた上がるだろう」で持つと、相場が横ばいでも資産が減ることがあります。

罠2:恐怖が高い=必ず反発、と思い込む

恐怖が高い局面は、さらに高くなることがあります。平均回帰は確かに起こりやすいですが、タイミングはランダムです。だから、一括で入らない、損失の上限を決めるが最優先です。

罠3:撤退が遅く、戻りを全部吐き出す

パニック後の反発は速い一方で、2番底や再下落も速い。ボラが沈静化したら、いったん利益を確定し、次のチャンスに備える方が再現性が高い。欲張って“全部取り”を狙うと、結局ゼロに戻ります。

リスク管理:ボトム狙いで勝率を上げる「守りの設計」

この戦略は、攻めより守りが大事です。守りの設計ができると、攻めが自然に大きくなります。

1)ポジションサイズは「ボラに反比例」させる

恐怖が高い=値動きが荒い局面です。だから、同じ金額を張るのではなく、VIXが高いほどポジションを小さくします。例えば平常時に100張るなら、VIXが2倍なら50、3倍なら33、という発想です。これだけで、致命傷を減らせます。

2)時間分散:一日で結論を出さない

底は複数日にまたがって形成されがちです。したがって「今日が底か」を当てるより、「数日かけて恐怖が剥がれる」過程を取りにいく方が現実的です。分割のルールを紙に書き、感情の介入を減らします。

3)“負け方”を決める:撤退ラインの具体化

撤退ラインは価格だけでなく、状況で決める方が機能します。例えば「バックワーデーションがさらに拡大した」「クレジットが急悪化した」「指数が想定以上の下げを連発した」など、リスクオフの連鎖が強まるなら一旦撤退。反対に、株価が弱くても恐怖が落ちるなら粘る価値があります。

まとめ:VIX平均回帰は「底当て」ではなく「恐怖の値段」を取る戦略

VIX平均回帰を使うと、相場の底を当てるゲームから降りられます。狙いは、パニックで高くなりすぎた保険料が、平常へ戻る過程です。水準だけでなく、先物カーブ、VVIX、需給(投げの気配)を合わせて判断し、分割エントリーと明確な撤退ルールで“再現性”を作ってください。

最後に強調します。パニックは必ず終わりますが、いつ終わるかは分かりません。だからこそ、平均回帰という統計的な性質を使い、計画的に拾い、恐怖が剥がれたら機械的に降りる。これが、初心者でも事故を減らしながら相場に参加するための、現実的なボトムフィッシングです。

毎日10分で回せる観測ルーティン(初心者向け)

戦略は「見続ける仕組み」がないと再現しません。おすすめは、毎日たった10分で同じ順番で確認することです。順番を固定すると、相場のノイズに振り回されにくくなります。

チェック①:VIX水準と“変化率”

水準そのものに加えて、前日比の変化率を見ます。パニックは「水準の高さ」よりも「上がり方の速さ」で発生します。例えばVIXが30でも、数日かけて上がった30と、1日で+40%になった30は意味が違います。後者は強制的なヘッジ需要が集中している可能性が高い。

チェック②:先物カーブ(1か月目と2か月目の差)

厳密なカーブ分析が難しければ、まずは「直近限月」と「次限月」の差だけで十分です。直近が次限月より明確に高いならバックワーデーションで、恐怖が“今すぐ”に集中しています。差が縮小し始めたら、恐怖が一巡したサインになりやすい。

チェック③:株式側の“傷み”の深さ(ブレッド)

指数が同じでも、中身が違います。下落局面では「指数は-2%だが、構成銘柄の7割が下落」のように広範囲に売られていることがあります。幅広い投げは底が近いことも多い一方、特定セクターだけが壊れている場合は底が遠いこともあります。初心者は、指数だけでなく“中身の広がり”を意識してください。

「平均回帰」を裏切る局面:ここだけは警戒しておく

平均回帰は強力ですが、例外もあります。特に以下のような局面では、恐怖が長引きやすく、VIXが高止まりしやすい。

  • 金融システム不安:信用収縮がテーマになると、ボラが高い期間が伸びます。

  • 政策イベントの連続:重要会合や選挙などが短期間に連続すると、ヘッジ需要が途切れません。

  • 相関の崩壊:普段は逆相関の資産が同時に売られると、リスクオフが加速します。

こうした局面では、VIXが落ちる“速度”が遅くなります。だからこそ、利確トリガーも「一定割合の低下」だけでなく、「カーブの改善」「VVIXの沈静化」など複数条件で見ます。

よくある質問(実戦で迷いやすいポイント)

Q1:VIXが高いのに株が全然戻りません。失敗ですか?

失敗とは限りません。VIX平均回帰の本質は、恐怖が剥がれる過程です。株価の戻りが遅い局面でも、恐怖が落ちれば“次の急落の確率”が下がり、ポジションのリスクが軽くなります。逆に、株価が少し戻ってもVIXが高止まりなら、まだ恐怖は残っています。

Q2:VIXのピークアウトはどうやって判断しますか?

1日だけの下落では判断しません。おすすめは「高い水準のままでも、上値を切り下げる」「前回の高値を更新できない」「バックワーデーションが縮む」など、複数の変化を確認することです。相場は“形”で判断するほど誤判定が減ります。

Q3:損切りはどこに置くべきですか?

価格だけでなく、状況で置きます。例えば「VIXがさらに急騰して上位1%に突入」「先物カーブの逆転が拡大」「クレジット悪化が加速」など、恐怖が“質的に悪化”したら撤退する。逆に、株価が少し下げても恐怖が落ちるなら維持する。これが平均回帰の考え方です。

p-nuts

お金稼ぎの現場で役立つ「投資の地図」を描くブログを運営しているサラリーマン兼業個人投資家の”p-nuts”と申します。株式・FX・暗号資産からデリバティブやオルタナティブ投資まで、複雑な理論をわかりやすく噛み砕き、再現性のある戦略と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ実践できること、そして迷った投資家が次の一歩を踏み出せることを大切にしています。

p-nutsをフォローする
株式
スポンサーリンク
【DMM FX】入金
シェアする
p-nutsをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました