コアサテライト戦略は、資産の大部分を低コストで分散された「コア」に置き、一部だけを自分の見通しや関心を反映する「サテライト」に配分する考え方です。目的は、個別テーマへの挑戦と、資産全体の再現性を両立させることです。コアを退屈だと感じて崩すと、戦略の意味がなくなります。
コアとサテライトの役割を明文化する
コアは、長期の資産形成を担う土台です。広く分散した株式・債券などを、低コストで継続保有する部分として設計します。サテライトは、個別株、セクター、テーマ型ETF、金など、値動きや見通しがコアと異なる資産を置く部分です。サテライトに期待するのは必ずしも高い収益だけではなく、学びや納得感も含みます。ただし生活設計を左右する規模にはしません。

80対20は例であって規則ではない
投資資産1,000万円なら、コア800万円、サテライト200万円という分け方は理解しやすい例です。しかし、投資経験が浅い、近い支出がある、テーマ投資の値動きに耐えにくいなら、90対10や95対5の方が合うこともあります。比率は自信の強さではなく、サテライトが半値になっても生活計画と積立を変えずにいられるかで決めます。
サテライトを3つまでに絞る
テーマを増やすほど、実際には何に賭けているのか把握しにくくなります。例えば「日本の高ROIC企業」「半導体」「金」を各5%以内と決めるなら、銘柄数よりもテーマ別の合計比率を管理します。全世界株式のコアと半導体ETFは、保有銘柄が重複する場合があるため、見かけより集中していることも確認します。
リバランスはコアを守るために行う
サテライトが上昇して20%から30%になったとき、売却か新規資金の配分変更で上限へ戻すルールを作ります。反対に下落しても、理由が消えたのか、単に値動きが大きいだけかを別に確認します。年1回、または目標比率から5ポイント以上ずれたときだけ見直すなど、頻度も先に決めます。
始める前の確認項目
- コア単独で資産形成の目的を満たせるか。
- サテライト合計の上限は何%か。
- テーマ同士やコアとの重複を確認したか。
- 上昇・下落時に戻すリバランス基準があるか。
良いコアサテライト戦略は、当たったテーマを大きくする仕組みではなく、外れたテーマが人生の計画を壊さない仕組みです。


コメント