寄成行・引成行はいつ使う?オークション注文の価格リスクと不成立リスク

寄成行・引成行の仕組みを表す金融市場の概念イラスト。AI生成。 市場構造

寄成行は始値での成立を優先するが、前日終値から10%離れても価格を制限できない。

寄成行・引成行は結果を説明するだけの言葉ではない。発注前に計算式、基準時刻、数量、費用を固定して初めて検証できる。

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数値で仕組みを分解する

成行型、指値型、注文締切、訂正取消、不成立時の扱いを市場ごとに確認する。

寄成行は始値での成立を優先するが、前日終値から10%離れても価格を制限できない。 前提を一つずつ変え、価格変化と執行コストを混ぜずに記録する。

寄成行・引成行を価格・数量・時間へ分解した仕組み図
寄成行・引成行の発生源を分けて観察する。

期待値へ変換する

条件成立後の1分、30分、翌日のリターン、最大順行幅、最大逆行幅を全件保存する。買いは売気配、売りは買気配を使い、手数料と市場影響を差し引く。

勝率55%、平均利益1万2,000円、平均損失1万円なら費用前期待値は6,600−4,500=2,100円。往復費用が2,500円なら実行後はマイナス400円である。

寄成行・引成行の利益要因と費用を比較する損益図
見かけの優位性から実行コストを差し引く。

資金管理

資産1,000万円、許容損失0.5%なら上限5万円。通常逆行20円なら2,500単位だが、薄商い時50円なら1,000単位まで減らす。シグナルへの自信で上限を広げない。

同一要因へ反応する複数建玉は合算し、相関上昇と流動性半減を同時に置く。損切り注文も予定価格で必ず成立するとは仮定しない。

実務チェック

  • 基準価格と評価時点を固定する
  • 注文量を出来高と板数量で割る
  • 取消・不成立・部分約定を含める
  • アウトサンプル期間を残す
  • 予測値と実績値を別列で保存する

成行型、指値型、注文締切、訂正取消、不成立時の扱いを市場ごとに確認する。

検証例

寄成行・引成行の入力値を取引前に保存し、通常時、逆行時、流動性半減時の三ケースを計算する。損失予算5万円、値幅25円なら2,000単位だが、スプレッド5円と滑り10円を加えた40円幅では1,250単位となる。

期間前半で閾値を決め、後半へ変更せず適用する。後半の悪化を除外せず、相場環境、費用、注文量の変化を調べる。再現できない優位性は発注根拠にしない。

失敗しやすい判断

寄成行・引成行の数値が改善した直後に建玉を倍増すると、推定誤差と市場環境の変化を同時に受ける。まず通常量の半分で実績を集め、想定スプレッド、約定率、最大逆行幅との差を確認する。サンプルが少ない段階では利益額より誤差幅を重視する。

一つの成功例を根拠にせず、発生しなかった日も含めて機会損失を記録する。未約定を損失ゼロとして除外すると、指値戦略の成績は過大になりやすい。注文を出した全ケースを母集団にする。

最後に、指標が無効になった場合の停止条件を決める。20回の移動平均損益がマイナス、滑りが想定の2倍、最大ドローダウンが予算超過など、取引前に観測できる条件へ落とし込む。

p-nuts

お金稼ぎの現場で役立つ「投資の地図」を描くブログを運営しているサラリーマン兼業個人投資家の”p-nuts”と申します。株式・FX・暗号資産からデリバティブやオルタナティブ投資まで、複雑な理論をわかりやすく噛み砕き、再現性のある戦略と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ実践できること、そして迷った投資家が次の一歩を踏み出せることを大切にしています。

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