同じ最大損失でも苦しさは違う|ウルサー指数で下落の深さと長さを測る

ウルサー指数と資産曲線を表すクオンツ分析の概念イラスト。AI生成。 クオンツ投資

最高値からの下落率を二乗平均して平方根を取るため、深く長いドローダウンほど数値が大きくなる。

ウルサー指数は一つの成績値を飾るためではなく、戦略の弱点を発見するために使う。計算期間、費用、データ頻度を固定して比較する。

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計算の仕組み

最大DDだけでは一度の急落と長期低迷を区別できない。日次頻度と配当調整を揃える。

最高値からの下落率を二乗平均して平方根を取るため、深く長いドローダウンほど数値が大きくなる。 分母と分子を別々に保存し、比率だけを記録しない。

ウルサー指数の計算要素と資産曲線の関係を示す図
ウルサー指数を再計算可能な入力値へ分解する。

架空戦略の比較

戦略Aは年率15%、最大DD20%、戦略Bは年率12%、最大DD10%とする。絶対利益ではA、DD効率ではBが有利で、目的により評価が変わる。

手数料、スプレッド、滑りを加え、未約定と取引不能日を含める。利益上位5取引を除いた成績も計算し、外れ値依存を調べる。

ウルサー指数で二つの戦略を比較する損益評価図
平均収益だけでなく損失の深さ・長さ・順序を比較する。

資金管理へ使う

資産1,000万円、許容DD10%なら損失予算は100万円。過去DDが8%でも将来上限とは限らないため、1.5倍の12%などストレスを置き、建玉を縮小する。

複数戦略が同時に損失を出す場合は、個別DDを単純に分散扱いせず、危機時相関を使って合計損失を試算する。

検証チェックリスト

  • 費用控除後リターンを使う
  • 最適化期間と評価期間を分ける
  • 外れ値と未約定を削除しない
  • 複数の相場局面で確認する
  • 停止条件を取引前に決める

最大DDだけでは一度の急落と長期低迷を区別できない。日次頻度と配当調整を揃える。

誤用を避ける

ウルサー指数が良い期間だけを選ぶと比較にならない。開始日と終了日を揃え、配当、金利、為替、レバレッジの扱いも統一する。

勝率60%、平均利益1万円、平均損失1万2,000円なら期待値は1,200円。往復費用1,500円なら実行後はマイナス300円であり、比率が良くても収益源が残らない。

前半で決めた条件を後半へ変更せず適用し、後半悪化を隠さない。パラメータ変更は次の評価期間から実施する。

記録する項目

日付、資産額、最高値、DD率、保有数量、費用、シグナル値、終了理由を一行にする。月次では平均値だけでなく、最大DD、停滞日数、最大連敗、回復日数を残す。

20取引または1カ月ごとに再評価し、期待値がマイナス、滑りが想定の2倍、DDが予算超過のいずれかで新規取引を停止する。

ウルサー指数を比較するときは、取引回数が少ない戦略ほど推定誤差が大きい。点推定だけで順位を決めず、期間をずらした結果と信頼区間を併記する。改善後のルールは新しいデータで検証し、過去成績へ遡って採用しない。

p-nuts

お金稼ぎの現場で役立つ「投資の地図」を描くブログを運営しているサラリーマン兼業個人投資家の”p-nuts”と申します。株式・FX・暗号資産からデリバティブやオルタナティブ投資まで、複雑な理論をわかりやすく噛み砕き、再現性のある戦略と“なぜそうなるか”を丁寧に解説します。読んだらすぐ実践できること、そして迷った投資家が次の一歩を踏み出せることを大切にしています。

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